スマートホーム市場、無限の潜在性
ベトナムで注目を集めるスマートホーム市場
生活をさらに便利にするスマートホーム市場は、様々な技術系企業の投資を集めている。
ドイツのStatista社は、ベトナムにおけるスマートホームの市場規模は、2021年に2億2,530万ドル、2022年に3億3,040万ドルに達すると予想している。
最新の報告では、新型コロナの影響から若干修正され、ベトナム市場におけるスマートホーム市場の売り上げ規模は、2021年に1億8,390万ドル、2022年には2億5,100万ドルに達するとの予測になった。
2021年から2025年までの年間25%の成長速度と共に、2025年にスマートホーム市場の市場規模は4億4,910万ドルに達すると見込まれている。
10%強の家庭がスマートホーム製品を導入するだけで、ベトナムは世界で28番目のスマートホーム市場となる。
フランスのSchneider社、Hager社、Legrand社、米国のSmartg4社、WattStopper社、TIS Smart Home社、Crestron社、イタリアのBticino社、中国のKawa社、Broadlink社など、数々の外資企業がスマートホームまたはスマートホーム製品をベトナム市場に販売している。
また、Bkav Smart Home、LumiAcis Viet Nam、E-Smart Home、Gammaなどのベトナム国内企業も負けていない。
現在、一戸建て住宅のスマートホーム化にかかる費用は3,000万~5,000万ドン(15万~25万円)、ビラは1億ドン(50万円)ほどとなっている。一方、外資系企業が提供するスマートホーム化の価格は住宅1戸あたり2億~7億ドン(100万~350万円)と割高だ。
■多くの国内・海外企業が市場に参入
ベトナムのスマートホーム市場は急速な発展を続けている。デマンドも市場規模も日を追うごとに拡大しており、スマートホームは今や新たな発展の方向性の1つとなっている。この市場の魅力が、多くの企業を惹きつけている。
最近では、VinSmart社がVsmart Smarthomeの提供を始めた。この製品はVinSmartの技術チームがハード、ソフトウェア両方の研究、開発を進めると同時に、世界トップクラスの技術設計企業であるイタリアのPininfarina社と協力し、製品開発に取り組んでいる。
Vsmart Smarthomeを利用することで、家の照明、エアコン、テレビ、給湯器、カーテンなどをスマートフォンと音声で操作することができる。加えて、空気清浄機、スイッチ、センサー、エアコン、照明器具、スマートテレビなどのスマートホームシステムに関連した製品も提供している。
同じく技術系企業のAppota社もスマートホーム市場に参入している。同社最初の製品はスマートキーのAppotaLockだ。
AppotaHomeのプロジェクトマネージャーであるNguyen Minh Tuan氏は、同社は今後、AIゲートウェイ、カメラ、センサーなどスマートホーム関連製品の多様化を進めていくと話し、スマートキーAppotaLockと、多機能指紋ロック製品のAppotaHome AMの2製品が最初の主力商品になると続けた。
また、VNPT Technology社は、「ONE IoTプラットフォーム」上に「ONE Home」の提供を開始した。ONE Homeは、センサー、照明、スマート設備など全ての家庭内の設備と繋がり、それらをスマートフォン上や音声で操作することができる。
Bkav社は約10年に渡り、スマートホーム製品の「Lumi」を海外に輸出している。
ベトナムのスマートホーム市場には、国内企業も海外企業も多数参入しており、今後は爆発的な成長を遂げると注目されている。
(Dau Tu 5月7日,P.8)
(2021/07/14 04:00更新) |