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コラム |
ベトナムに生きる華人たち――彼らにとっての「中国問題」
中国福建省をルーツとするTa Tan Vuさんは、Quang Nam省Hoi An旧市街に住む1,200人あまりの華人の1人である。
この土地が第2の故郷という彼は、このところ多数の中国人がベトナムでもぐりガイドをし、歴史を歪曲していると世論で指摘されていることに、嬉しくない気持ちでいる。
Hoi Anの福建会館の中で彼は、Hoi Anに移り住むようになった「Ta」一族5代目にあたると説明した。様々な歴史の変遷を経験しながら、彼の家族、またHoi Anに住むその他多くの家族が、この土地に長らくかかわり、この土地を愛しているがために、ここに残ることを決めている。
福建会館を管理するVuさん。彼によると、Hoi Anの建築には中国風のものが多いが、これは中国人がここに移り住み、家や会館を建てたからである。同様に古都Hueも中国建築の影響を受けている。これはごく当たり前のことなのだが、一部の中国人ガイドはそれをいいことに、ベトナムの歴史や文化を歪曲して説明している。
「ベトナムの領土領海が中国のものだと言う人もいるが、それは事実ではない」と彼はきっぱり言う。
福建会館に観光客を案内し、歴史を歪曲する中国人ガイドには会ったことがないが、Hoi Anに来て歴史を歪曲する中国人を見つければ、「立ち上がって事実をきちんと説明するよう言う」。
福建会館を訪れる中国人団体客には騒々しい人も多い。ただそれは大勢で訪れているからであり、「大勢なら騒々しくもなる。それは西洋人だって同じ。でも私は注意しているよ」。
■ダナン海が中国海に
潮州をルーツとするHua Toanさん(62歳)はHoi Anで生まれ育ったが、旧市街の人々が華人を蔑視しているといった話は聞いたことがないという。
また、以前にはダナン海を「中国海」などと呼ぶ話は聞いた事もなかったが、90年代になりベトナムが観光市場を開放し始めたころから旅行者が増え始め、ダナンに旅行に行った際に観光ガイドがこの海を「China Beach」と紹介しているのを耳にした。
「そんな正しくない説明が出てきたことは、面白くないことだった」と彼は言う。
「ベトナムの歴史を歪曲する中国人ガイドは少数だ。もぐりのガイドだ。ベトナムがもっと厳しく管理すれば、もぐりガイドもそんなことは言えなくなる」とToanさん。彼は、ベトナム人ガイドも観光管理機関と連携して適時正していかねばならず、歴史や文化を歪曲する説明を聞いたなら、立ち上がってすぐに訂正しなければならない、それは皆の責任だと言う。
中国人がバーでベトナムのお金を燃やしたり、中国人グループがバナナ売りにマナーに欠く行為を取ったりしたことに関してToanさんは、「非常に怒りを覚え、我慢できない。そのような状況に遭えばそれなりの対応をし、自分には関係のないことと無視するようなことはないだろう」と言った。このことを彼は、「少数の人のことだと思う」と言う。
ベトナムの歴史や文化を歪曲する中国人ガイドに遭遇したら――「すぐ訂正する。そして私はベトナムで育った華人と説明し、いま話したようなことは一切ないと言う。ベトナムの観光業界も、正しく、生き生きとしたベトナムの歴史や文化を紹介する取り組みを持つべきだ」。
一方で事実と異なることを言う人には注意すべきだ、と彼は言う。「軽視してはいけない。小さなものが大きなものになり得る。現在のような情報化社会では、あらゆる物事が非常に速く広がるからね」。
(VnExpress)
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(2016/07/16 02:54更新) |
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