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コラム

慈善の無利子融資を生きがいにする夫婦


 メコンデルタVinh Long省Long Ho県Tan Thanh村のある島に、船の燃料販売で生計を立てる夫婦がいる。そんな彼らはなけなしの蓄えを全て、貧しい人や病を患った人に、無利子で貸し出している。

■真夜中に扉叩く音
 「お金貸します」夫婦の家の前にはこんな看板がある。多くの人に、知ってもらえるようにするためだ。

 「Utさん」と呼ばれる夫Huynh Huu Duさんと、妻Le Thi Ut Nhoさん。家は島のはずれにあり、泥のでこぼこ道を進まねばならない。夫婦は川を行く船に燃料を売って生計を立てているが、島に住む人々は彼らの仕事より、その慈善活動の方が印象深いようだ。

 Utさんの家を聞くと、島民はこう即答した。「慈善活動のUtさん? 彼の家なら『突然の病気にかかったときの、特別な貸し金あります』って看板があるから。ここをまっすぐ行って、その先を右、そして左、また右に曲がって……」。

 中年のUtさん夫妻は、メコンデルタの農民らしい温和で素朴な人柄に見えた。
「なぜ、こんな看板を?」Utさんの妻はこの質問にすぐには答えず、3年前に起きたある出来事を話した。

 2008年、テト(旧正月)が近づいたある日の真夜中、Utさん家族が熟睡しているところへ突然激しくドアをたたく音がした。Utさんが起きてドアを開けると、そこには青い顔をして、あの、あの、と言葉にならずにいる青年がいた。よく見ると、青年は同じ町のHoだった。

 彼が躊躇う様子で何も言わないため、Utさんからこう話しかけた。「お前さんとこのお母さん、病気は治ったのかい? ひどくなって生活が苦しいようだったら、お金を貸そう」。

 「どうして僕がお金を借りに来たと?」Hoは驚いた。これにUtさんは優しく微笑み、「お母さんの病気が重いことは、この辺りじゃみんな知ってることさ。治療にいくら必要なんだ?」。

 Utさんは家に入ると、ほどなく戻りHoさんに300万ドン(約150ドル)を手渡した。借用書は書かず、返済の目処も聞くことはなかった。その夜のうちにHoは母親をホーチミン市に治療に連れて行った。

 そして、突然の困難にどこを訪ねればいいかわからない人がいれば、そう思って夫婦は、家の前に看板を掲げることを思いついたのである。

 Tan Hoa町のVo Van Sau町長も、以前に妹家族が生活に困り、母親を病院に連れていく資金をUtさんに借りたことがあると話す。「誰かが困っている時だけではなく、いつも町の人々に関心を払ってくれています。困っている人が来る前に、自ら彼らの家を訪ねているのです」。

■豊かでなくとも人助けはできる

 Utさん夫妻が結婚したのは20年前。ともに最終学歴は、小学校卒業だ。結婚後は、魚やヌクマムを売りにあちこちへ出かけた。1カ月間、白飯に醤油をかけてしのぐ苦しい生活を送った時もあった。

 しかし、誰かがやってきて金を貸してくれないかと頼むと、2人は喜んで貸す。「借りた金は(時には利子をつけて)返せ」というルールは、夫婦にはまるで存在しないようだ。金を貸す時にUtさんは、「これで治療しなさい。金はあるときに返してくれればいい。その金は、また誰かに貸すものであって、私が使うわけじゃないから」と言うことすらある。

 面白いのは、豊かになるのを待つのではなく、とにかく食べていけるようになれば慈善活動をする、と夫婦で決めたことだ。10年以上前、Utさん夫妻は400万ドンを基金に用意し、貧しい人や病気の人が急きょ必要になった時にすぐ貸せるようにすることに決めた。現在もこの「慈善基金」には常に1,000万ドン(約500ドル)あり、また必要な時には、家族のすべてのお金を使う準備がある。

 「私達のところへお金を借りに来る時には、彼らは本当に苦しんでいます。貸せなければ、なんだか心苦しくて」Nhoさんはこう話す。

 船に燃料を売る仕事から、Utさんは他村へ行くことも多い。他の人と違うのは、販売をしつつ訪れた場所の貧困家庭に関心を持つことだ。そのため、苦しい生活を送る見ず知らずの人が、真夜中にUtさんの家に来て金を借りることもある。

 ただUtさんは、どんな場合でも同じようにお金を貸しているわけではない。人によって、状況によって、手助けをする度合いや方法は異なる。

 例えば、探し求めてやって来た人に返済不要と数十万ドンあげる場合もあれば、風邪薬、頭痛薬、腹痛薬を差し出す場合もある。病院へ行く必要がある人には数百万ドン貸す。その後それなりの収入がある人は返済するが、貸したままになっている相手も数え切れない。治療を必要とする重病を患い、Utさんに約2,000万ドン(約1,000ドル)という大金を借りた人も、これまでに何人もいる。

■借金返済、今では家族を養えるように

 3年前、市場で豚肉を売っていたPhungさんのところに突然Utさんがやって来た。「Phungさんですよね? 借金がかなりあるそうですが、どうやったらあなたを助けられるでしょう?」ただ驚くばかりだったが、Phungさんはすぐに、自分に幸せがやってきたことに気づいた。Utさんが貧しい人々を助けているという評判を聞いていたからだ。

 Phungさんは正直に、自分の状況を話した。8年前、貯金で夫と市場で豚肉を売る店を開いた。しかし人の良いPhungさんはよくツケで売り、売るほどに赤字を抱えた。Utさんが手を差し伸べた時には、Phungさんは700万ドン(約350ドル)の借金を抱え、毎月数十万ドンの金利を返さなければならなかった。

 Utさんはそれを聞き、返済はお金がある時でよいと、無利子で700万ドン貸すことに決めた。これで彼女は、毎日増える金利に苦しむこともなくなった。さらにTan Hoa町の小学校で子ども達に菓子を売る店を出すため、Utさんは追加で100万ドン(約50ドル)を渡した。そして借金をすっかり返済し、菓子を売るようになったPhungさんは、病気で重労働できない夫と、小学生の2人の子を養えるようになった。

(Tuoi Tre)


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(2011/02/26 01:14更新)

※上記の情報は【ベトナム最新情報】より引用しています。

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