ベトナム皮革履物業界は世界2位、輸出15%増の可能性
アメリカ革靴小売流通協会経済委員会のGary Raines委員長は、3月20日にホーチミン市で開催された『2019年ベトナム革靴産業の輸出促進国際会議』で、「ベトナムの靴製造業界は、もし各企業が、米中貿易戦争の利点を上手く活用することができれば、多くのチャンスを掴むことができるでしょう」と述べた。
Gary氏によると、アメリカの消費者は支出を引き締める傾向にあるため、アメリカが中国の履物への輸出税を引き上げれば、購買行動を見直すだろうと言う。これは、ベトナム企業にとって大きなチャンスだ。
しかし、ベトナム皮革・履物・ハンドバッグ協会(Lefaso)のDiep Thanh Kiet副会長は、ベトナムが中国に代わってより多くの注文を受けたとしても、国内企業の生産能力は依然として限界があり、セーフガード訴訟の恐れもあるため、供給量が爆発的に増えることは無いだろうと話す。
しかも、ベトナム国内企業の生産性は、FDI企業の60~70%に過ぎず、現在の製造企業の70%は加工のみを行い、原材料の自主管理は行っていない。
そのため、ベトナムの2019年の輸出額は同分野において、前年比11%増の215~220億ドルになると予測されている。
もし、EU・ベトナム貿易協定が可決され、アメリカへの輸出拡大が現在よりも進むことを考慮すると、業界の輸出成長率は最大15%に達する可能性がある。
2018年の世界履物年鑑では、ベトナムは10億8,000足(世界シェアの7.1%)を記録し、世界第2位の履物輸出国となり、1位の中国(96億7,800足)に続いた。
(Tuoi Tre 3月21日,P.7)
(2019/08/04 02:33更新) |