ベトナム不動産に投資する日本企業: Creed山口代表にインタビュー
Creedグループ(日本)ベトナム支店代表の山口真一氏は、「ベトナム不動産への投資利益はアジア地域で最高水準にあり、これは、日本の投資家がベトナム市場に投資をし続ける動機となチています」と述べた。
さらに、「我々だけでなく、非常に多くの日本の投資家がベトナムの中でも特にハノイやホーチミン市の不動産市場が持つ可能性を大変高く評価しています。実際、日本の多くの大手デベロッパーはこれまでホーチミン市の不動産に投資しており、今後も日本からの投資は続くと予測しています」と話す。
Q: なぜベトナムへの不動産投資が、日本人投資家に魅力があるとお考えですか?
A: ベトナムの人口は1億人に迫り、若者が多い国家で、長期に渡り急速かつ安定して経済が成長を続けたことで、大きな中流階級を生み出しました。彼らの住宅へのニーズは非常に高く、家を購入するためにお金を出せる人々なのです。
さらに、経済の発展に伴い、ベトナムの中流階級は今後も増え続け、マンションや不動産全般に対するニーズも高まるでしょう。
少なくとも我々にとっては、アジア地域の他の国々と比べ、ベトナムは最も収益性の高い国の1つです。
我々は、インドネシア、タイ、マレーシア、ラオス、カンボジア、バングラデシュなど多くのアジアの国々で不動産投資を行ってきました。このうちベトナム市場への投資資本、収益ともに最も高く、タイやインドネシアを凌いでいます。
一方で、日本の不動産市場は既に飽和状態で、収益性も低いため、もはや魅力に欠けるという判断をしています。
Q: 投資の観点で、ベトナム市場どのように評価していますか?
A: 今から10年程前、各日本企業は多くの理由から、高級不動産部門を対象としていました。しかし、中流層や庶民層のニーズが非常に高く、見過ごすわけにはいかないため、過去2~3年の間に日本企業の認識も変わってきました。
さらに言わせていただくと、ベトナムの貧富の格差はまだありますが、他の国々と比べて比較的小さく、ベトナムの中流層がかなり多いため、不動産投資家のターゲット層が多いと考えています。
ホーチミン市に関しては、若い人口が多く、ビジネスが成長する場所で、中流層が多く、ビジネスの透明性が高いため、多くの投資家の関心を集めています。
Q: 一連の不動産プロジェクトが審査手続きのため、一時中断されていることへの不安は?
A: それは、多くの投資家を不安にさせることの1つで、当局の早急な対応を期待しています。長期的には、投資家の心理だけでなく、市場にも悪影響を与えるこうした状況が、再度起きないようにするため、明確な法的枠組みが必要です。
実際これまでに多くの日本の投資家は、複雑すぎる手続きのため独自にプロジェクトを行う代わりに、国内企業と協力する方法を選択してきました。
しかし、長期的には我々はホーチミン市だけに限らず、ベトナムの不動産全般において、依然として楽観的に見ています。
既に述べたように、ホーチミン市は躍動的で経済発展が著しく、特に若年層の人口が大きな割合を占めており住宅へニーズが非常に高く、不動産投資家にとって非常に魅力のある街です。
さらに、中長期的に見ても、ベトナムの経済見通しは非常に良好で、将来的に購買ニーズは大きく高まるでしょう。
■Creedが手掛けたプロジェクト
山口氏がホーチミン市である企業と協力し最初のプロジェクトを2014年に実施して以来、CreedはAn Gia不動産社と協力し、▽Riverside、▽Skyline、▽River Panorama、▽Sky89、▽Signialなどの一連の集合住宅プロジェクトを展開している。
そして、ホーチミン市の不動産市場に5年近く投資を行い、同社はベトナムのパートナーと共に1万戸以上のマンションを市場に供給した。
山口氏は、「我々は投資を拡大するため、今後もAn Gia不動産社と共に協力を続け、将来的に多くのマンションを市場に提供できることを望んでいます」と語った。
(Tuoi Tre 4月23日,P.7)
(2019/07/30 01:45更新) |