駅運営・輸送効率化、ベトナム鉄道“民営化”路線明確に
2014年の鉄道業界についてNguyen Ngoc Dong交通運輸次官に話を聞いた。
Q: “足踏み”から脱け出すために鉄道業界に必要なことは?
A: インフラ面をすぐに変えることは難しいため、まずはチケット販売から車内サービスに至るサービスで徹底した変化が必要であり、車内販売も見直さねばなりません。
Q: 「南北鉄道の運賃は高すぎる」との声もあります。
A: 現在、改めて見直しており、具体的な投資計画や人材に基づき、適切に変更していきます。鉄道が“高かろう悪かろう”な乗り物という意見は少々偏っているとも思いますが、コストを見直し、そこからほかの輸送業界と比較し、競争力を高めていきます。
Q: 2014年の鉄道業界の再編は?
A: まずは大拠点の再編に取り組み、2014~2015年には組織的に安定している企業の株式化を進めます。他業種、または業績が上がらない企業からは資金を引上げます。
Q: どの分野で株式化を?
A: まずは鉄道輸送会社を見直します。現在は、「北部鉄道輸送」、「南部鉄道輸送」、「貨物輸送」の3社体制ですが、これを「北部旅客・貨物輸送」と「南部旅客・貨物輸送」の2社に再編し、効率化を図ります。
保守や信号など関連会社も見直し、管理面での最適化を進めます。その後、官民協力による試験路線展開など、保守向けの外からの資金調達に目を向けます。
Q: 民間への“開放”は新しい点だと思います。投資家にはどのようなチャンスが?
A: まずは、試験的に駅の運営を民間に任せ、その後合弁で貨物列車の管理や輸送に取り組み、能力向上や輸送の効率化を図ります。何本かの路線で、民間に試験展開を委託するかもしれません。
Q: 長期的に、再編、さらにはインフラ改善をどう進めていきますか?
A: 交通運輸省は、2020年までの鉄道業界戦略および2050年までの方針を政府に提出しています。このなかで既存路線の変更のほか、ハノイ-Lao Cai、Yen Vien-ハイフォン、Cat Cau(ホーチミン市行き)、南北鉄道上の橋梁など、新たな投資計画も盛り込まれています。チケット販売やハノイ駅の跨線橋整備、駅管理など、小さなことから全面的に変えていきます。
Q: 航空業界同様、チケット販売と駅運営を分離したいとと考えているようですが?
A: それはひとつの願いですが、やるには計画と時間が必要です。まずはチケット販売店や代理店を再編し、鉄道が敷設されていない場所については、道路と連携します。これを年内に全て完了させることはできませんが、優先的に実施する必要があります。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
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(2014/01/27 03:51更新) |