交通運輸次官:南北鉄道近代化「外国の支援頼みだ」
コンサルティング組織がまとめた南北鉄道近代化案は、今後国民からの意見聴取を進める。Nguyen Ngoc Dong交通運輸次官に話を聞いた。
Q: 既存鉄道の改修・近代化計画について教えてください。
A: 既存鉄道は、当面は旅客と貨物輸送に服しますが、長期目標としては貨物輸送に集中します。将来的に既存路線に並行する軌間1,435mmの新規鉄道(時速160~200km)の建設を検討し、これが主に旅客用となります。
既存鉄道改修案では、Hai Van峠-ダナン、Khe Net-Quang Binh、Ca峠、Binh Trieu-Hoa Hung間など、安全と走行時間に影響する一部閉塞地点を改修し、旅客で時速80~90kmに、貨物輸送で同50~60kmに速度を上げます。
Q: 投資額は40兆ドン(約20億ドル)と多額ですが、資金調達は?
A: 国内調達のほか、支援組織からも募ります。現在、鉄道橋と踏み切りの改修事業で国際協力機構(JICA)から低金利で融資を受けています。改修費用40兆ドンのうち国内調達は多くなく、主に外国の支援に期待します。現在この事業の支援を正式に呼びかけているところです。
コンサルティング組織によると、2020年までに優先地点の改修を基本的に終え、運行情報システムや機関車の改修、近代化など多数の項目に着手しますが、資金調達と実施期間に拠るため一部項目は2020年以降になる予定です。
Q: 走行時間の短縮は?
A: 平均時速80~90kmで南北間の走行時間は21~23時間に短縮されます。現行のSE車は最短で29時間30分です。
Q: 既存鉄道の改修と鉄道の新設は費用がかかりすぎるため、もう1本レールを敷き軌間を1,000mmから1,435mmに広げ、三線軌条とするという意見もありますが。
A: 既存鉄道では、三線軌条だけでは全ての問題を解決できず、速度も上げられません。カーブや踏み切りが多ければ、速度を上げられないのです。既存鉄道の改修では一部区間を敷設し直し、カーブや踏み切りを改修し、速度と安全の向上に努めます。
Q: 既存鉄道を廃止し、高速鉄道を建設すべきとの意見もありますが?
A: 雨漏りを塞ぐのと同じように、既存鉄道の一部区間の閉塞が、安全と走行時間に影響しているなら改修が必要です。
交通運輸省は、南北鉄道の近代化詳細計画研究案と高速鉄道の新設案をまとめている段階で、まもなく国民や専門家から意見を聞く予定です。
(Thanh Nien)
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(2013/08/17 02:04更新) |