コカ・コーラ:今後3年で3億ドル投資、ベトナムの潜在力に期待
Coca-Colaは、向こう3年で3億ドルを投資することを発表した。CEOのMuhtar Kent氏は、消費力が世界平均の20%程度であるベトナムを魅力的な市場と見ている。
Q: 3年ぶりの来越ですが、事業環境の変化は?
A: 1961~1962年に南部を訪れ、2009年にはNguyen Tan Dung首相を表敬訪問し、2億ドルの投資計画を発表しました。そして今回、2015年までに3億ドルを追加投資することを約束します。
1つの市場に5億ドルを投じるということで、弊社がベトナムをどう評価しているか分かるでしょう。ベトナムに多くのチャンス、可能性を見出しています。現在のベトナム国民の清涼飲料水消費量は世界平均の20%で、見逃せないチャンスです。
Q: ベトナム経済は困難な時期にありますが、投資に影響は?
A: ほかの多くの投資家と同じように弊社も中長期的に市場を見ています。ベトナムが困難にあるのは確かですが、多くの潜在力を持つ活発な市場です。10年後には、中所得者層が拡大しているでしょう。
2020年までの戦略で弊社は、2010年の売上1,000億ドルの倍となる2,000億ドルという目標を掲げています。創業から125年かけて達成したことをあと10年で取り組むということです。達成に向け、東南アジアを重視し、なかでもベトナムは重点市場のひとつです。
Q: 3億ドルの追加投資の用途は?
A: 主にハノイとダナン市、ホーチミン市の工場の能力向上に用います。ほか、ブランドと市場の開発に投資します。お話ししたようにベトナム人の清涼飲料水消費量は世界平均の20%で、残り80%を埋めるにはまだ時間がかかるでしょう。ベトナム市場で非常に重要な小売代理店のサポートに力を入れていきたいと思います。
Q: 1994年から投資していますが、その功績はあまり知られていません。
A: 具体的な数字はお話しできませんが、2011年にCoca-Cola Vietnam社は2桁成長を遂げました。向こう3~5年はこれを維持できると思います。大切なことは、ベトナムと同じように私たちの投資活動も発展の初期段階にあり、「インフラ」の構築と市場開発に主に取組んでいるということです。
もうひとつ重要なことは、商品や社会貢献といった形で投資先に最も合う形で事業を行うことです。現在ベトナムには約2,000人の社員がいます。1人の直接雇用で、サプライチェーンにおいて間接的な仕事を10個生み出せます。ですから投資拡大は雇用創出にもつながるでしょう。
Q: 米国ASEANビジネスフォーラムの加盟企業として、今後のアメリカ企業によるベトナム投資をどのように見ていますか?
A: 私が知る限りほとんどのアメリカ企業は、ベトナムを非常に魅力的な投資先と評価しています。清涼飲料水と同じように、まだ多くの商品が発展することができ、投資誘致におけるベトナムの将来は非常に開けていると信じています。
(VnExpress)
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(2012/11/05 03:52更新) |