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インタビュー |
投資政策の変更必須、PPPに期待
国際協力銀行(JBIC)執行役員(インフラ・ファイナンス部門長)で内閣官房参与の前田匡史氏は、「ベトナムは日本にとって最大のODA供与相手国だが、いつまでも維持することはできないだろう。ODA依存から脱却するためにも、投資政策を変えなければならない」と言う。
Q: 具体的にどう変えるべきですか?
A: 官民パートナーシップ(PPP)形式を提案します。インフラ開発や経済発展に有益な分野に投資するために、官民が協力すべきです。ベトナムは、どのプロジェクトにODAを使えば有効なのか明確に区別する必要があります。給排水など利益が上がりにくい分野に民間は参加しません。民間が参加できる分野をさらに発展させPPPとすれば、投資を集めることができます。
ただPPP形式の投資を全国で統一的に誘致するのはかなり難しいと思います。大都市と農村では大きな差があるからです。明確で、適切な投資誘致政策が必要で、ホーチミン市やハノイなどの大経済都市の力を使わなければなりません。
Q: PPPモデルはこれまでにも言及されてきましたが、実際に導入しているプロジェクトは限られています。日本の経験から、どのような方法なら成功するでしょうか?
A: PPP形式を導入するなら、投資プロジェクトに参加する外国企業や民間企業を明確な方法で選ぶためにも、明瞭な制度が必要です。必要であれば、政府を通じてこれらの投資家に具体的な支援策を出すことも考えられるでしょう。
ホーチミン市では、ホーチミン市金融投資社とJBICが協力し、開発投資専門のファンドを設立することもできます。ただ慌てるべきでなく、まずは委員会を設立し、プロジェクトの実現可能性を検討し、その後投資を促進するプロジェクトを選ぶべきです。すでにこのモデルをインドで実施しており、ホーチミン市でも導入すべきだと考えています。
Q: 日本企業はどんなインフラ建設プロジェクトに関心を持っていますか?
A: ハイフォンでの投資プロジェクトとLong Thanh国際空港プロジェクトがあります。Long Thanh国際空港のみで、各社の投資額は1,300億円程度になります。滑走路、管制部門、空港ターミナルシステムの3項目に投資し、滑走路はODA、残りは企業の資金を使います。
最近のホーチミン市人民委員会関係者との会議で私たちは、この空港とTan Son Nhat空港や市中心部を結ぶインフラを建設すべきだと提案しました。市人民委員会によると、高速道路建設プロジェクトはありますが、鉄道ほど便利ではありません。私たちの意見を聞き同委員会は、この鉄道とメトロ1号線を結ぶべきだとしています。しかしイギリスと日本でプロジェクトに携わった経験から言うと、航空機の利用者は大きな荷物を持っているので、これは便利とは言えません。専用の道路や鉄道が必要で、市内で頻発している渋滞を避けなければなりません。
(Tuoi Tre)
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(2012/08/07 03:27更新) |
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