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インタビュー |
200万人餓死、1945ベトナム飢饉の事実――越日史学者が協同研究
『1945年ベトナム飢饉―その歴史的証跡―』(Nan doi nam 1945 o Viet Nam―Nhung chung tich lich su―)。Van Tao教授、古田元夫氏らが研究しまとめた書籍がNha Nam社、Tri Thuc出版社から発売された。草稿の段階から目を通している史学者Duong Trung Quoc氏(ベトナム歴史科学協会副会長)に話を聞いた。
Q: 餓死者200万人というのは、恐るべき数です。時間の経過とともに、これが史学者の感情的な統計ではないかと疑う人も出てきています。この研究のなかで、この数字はどのように確認されているのでしょうか。
A: 200万人が餓死したというのは信じがたい数字です。1944~1945年のベトナムの人口は2,500万人近くで、人口の10分の1にあたります。ただこの数字は単純に想像や宣伝の産物というわけではありません。フランス、同盟(第二次世界大戦の連合国)、日本、ベトミン(ベトナム独立同盟)など様々な立場から、複数の文献にこの数字が残っています。史学院も15年あまり前(1992~1995)に調査を行い、当時ベトナムで初めての歴史社会学調査の結果でもあります。歴史的資料や証言にアプローチしたもので、忠実で客観的なものです。
書籍では、調査方法と結果が明示されており、読者は誰一人として疑いを抱かないでしょう。Tran Trong Kim政府(ベトナム帝国:1945年3月11日~9月2日に存在)のVu Ngoc Anh大臣が、南北の食糧運搬の指揮のなかで犠牲になったことも歴史に残されています。
人を死に至らしめた原因には、腹が満たされたため、というものもあります。1945年当時の資料や証言から、直接的に飢饉で死んだわけでなく、飢饉を乗り越え、その後の収穫期に最初の米を口にし、消化不良で死んだ人も多くあったようです。餓死を逃れたが腹を満たされて死ぬ、これ以上に痛ましいことはありますか? これも飢饉の直接の被害とは言えないのでしょうか。
もうひとつ多数の死者が出た原因は伝染病です。苛酷な労働と食糧不足により体力が衰えているところに、戦争で医薬品の輸送ルートが遮断され、伝染病は急速に拡大しました。
このような新しい角度から1945年飢饉の被害者にアプローチし、この200万という数字は十分根拠があると考えられます。
Q: 日本の史学者である古田元夫氏が共著者となっています。1945年飢饉の直接の原因を引き起こしたとは言わないまでも、関係した国の史学者の存在により、この研究の正しさが改めて証明されているのでは?
A: ひとりの史学者として、日本の史学者の歴史に対する公平な姿勢を非常に尊敬しています。この日本の史学者本人が、主体的にベトナムの史学者との調査や研究に参加しています。古田氏は、今は日本ベトナム友好協会の会長を務めている方でもあります。
歴史的な証拠を前に、日本人の史学者また日本人全体は常に厳粛な姿勢を持っています。彼らこそが、ハノイで1945年の餓死者の墓地を発見し、その後歴史科学会とともに慰霊区の設立をハノイ市人民委員会に提案した人でもあります。彼らは、これらが血の教訓であり、しっかり学び、これ以上血が流れることがないよう、後世を教育していかなければならないと考えています。
日本人史学者の参加により確かにこの書籍の信用性はより高く、世界の友人、ベトナムの歴史を知りたいと思う人をより納得させられるものになっています。
Q: 日本に限らず、自国を守る歴史のなかでベトナムも、他の多くの国とともに血を流した過去があります。将来、ベトナムの史学者と、フランス、米国、中国の史学者とが、互いに関係する歴史の認識において、このような協力ができるでしょうか?
A: 世界的に、歴史的な関係を持つ国々の史学者が協力するという傾向が一般的になりつつあります。これはプラスであり、かつ必然の流れといえます。フランスとドイツの史学者は、恨みを起こすことなく、誠実に、両国がかかわった2つの大戦の歴史的事件について研究をまとめています。私たちも、この問題についてフランスの史学者と幾度となく意見交換しており、同意が得られています。最近私はベトナム-中国国民フォーラムでこれを提案しており、将来これがプラスに動くことを期待しています。
(Tuoi Tre)
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(2012/01/05 06:17更新) |
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