機械も通す偽札、中国から多数流入
ホーチミン市人民裁判所は、4人が関与した6億ドン(約3万ドル)の偽札流通事件について審理した。彼らは北部から南部に出稼ぎに来ていたが、中国で偽札を購入し今年5月末、ホーチミン市に持ち帰って使っていた。
6月15日だけでLang Son省密輸防止当局は、ベトナムに流入した偽札6億ドンを発見している。Van Lang県では、省公安とTan Thanh県税関が、バイクで偽札を運んでいたNgo Van Binh(47歳)を発見。押収された2億ドン(約1万ドル)分の20万ドン紙幣の多くは、製造番号が同じだった。Loc Binh県では、約4億ドン(約2万ドル)の偽札を保持していたHoang Van Thanh(25歳)を現行犯逮捕、Thanhの供述によると、同日朝、不法入国で中国のAi Diem市場に行き、偽札を購入しベトナムに持ち帰って使用した。
6月7日には、Lang Son国境警備当局が、中国からベトナムに輸送された偽造ベトナムドン1億ドン(約5,000ドル)を押収した。年初からこれまでにLang Son公安は偽札事件を20件以上摘発、20億ドン(約10万ドル)あまりを押収し、35人を逮捕した。
Lang Son公安幹部によると、ポリマー紙幣が発行されてから2カ月で、中国から偽札が持ち込まれるようになった。この種の偽札は多く出回るようになっており、摘発・押収も増加しているが、偽札は本物そっくりになってきているという。
当初、偽造ポリマー紙幣はコットン紙に印刷され、本物よりも厚くしわがあり、発見されやすかった。しかし、現在では精巧さが増し、デザインや色、模様も本物に近くなっている。注意深く見なければ、本物と勘違いする人は多いだろう。しかも偽札は、機械をも通している。
Vanさんは6月9日、ハノイ市のABBank Nguyen Van Cu営業所で2,000万8,333ドン(約1,000ドル)を引き出した。担当者は彼女に20万ドン紙幣を100枚、2,000ドン紙幣を4枚渡した。
そのお金を、Vietcombank支店に預けに行ったVanさんだったが、そこで初めて、紙幣計算機に通し20万ドン紙幣1枚が偽札であることが分かった。信じられなかった彼女はもう一度数えるよう求めたが、何度やっても同じだった。
翌朝、Vanさんはこの偽札を持ってABBank Nguyen Van Cu営業所を訪れ、機械に通すように求めた。この時、偽札は本物の20万ドン紙幣の間に挟んでいた。3回機械に通し、ようやく偽札を知らせる音がしたが、そのまま動き続けたためどれが偽札かは分からなかった。4回目には何も反応せず、5回目にしてやっと偽札を発見した。これについてABBankハノイ支店のある幹部は、紙幣計算機に1度通しただけでは偽札を発見できないと話した。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
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（2011/06/30 09:42更新） |
