ピアジオ:工場を拡大、ベトナムを東南アジア市場の核に
PiaggioのRoberto Colanino社長にベトナムでの事業展開について話を聞いた。
Q: 2009年6月に本格的に稼動を始めて以来、Piaggio Vietnamは効果的な活動をしており、ベトナム最大のイタリア投資家になりました。御社のグローバルバリューチェーンにおけるベトナムの位置付けは?
A: アジア市場の発展と、消費者のVespaの愛好から、2009年、ベトナムに生産工場を建設しました。私たちがアジアに直接投資するのはこれが初めてです。工場の面積は2万6,000m2、生産能力は年間5万5,000台で、東南アジア市場進出の大切な足がかりと認識しています。これは正しい決断でした。稼動から2年、経営は順調です。
今後4年間の市場発展計画で弊社は、ベトナム、インド、中国、インドネシアを重視します。各国でその国向けの商品生産に集中します。Piaggio Vietnamは2輪車で東南アジア市場の中心地となるでしょう。
今後、私たちはベトナムの工場に7,000万ドルの投資を予定しています。先日Vinh Phuc省Binh Xuyen工業団地で工場拡大事業に着工、第2期の投資が正式に始まりました。投資額4,000万ドル、年間生産30万台の新工場は2012年6月の稼動を目指しています。また、2万6,000m2の工場を拡張するほか、イタリアのPontederaセンターに次ぐ研究開発センターをベトナムに建設する予定です。
Q: ベトナムの生産工場拡大を決定した理由は?
A: 国際経済が数多の困難に直面しているなか、ベトナムは多くの魅力的な要素に溢れています。投資を決めた理由は、政治が安定していて、急速に経済が発展しているところにあります。ベトナムの顧客と市場が、面積2万2,000m2の新工場への投資を後押ししてくれました。新たな点は、輸入に代わり、新しい技術ラインで年約12万5,000台のエンジンを生産することで、2014年には年間約25万台の生産を期待しています。
2011年には6万台の販売目標を掲げており、これは現在の生産能力より5,000台多くなります。予定では2014年に、フル稼働時と同じ量を販売できる見込みです。工場拡大は雇用増にも貢献します。現在は約500人の工場労働者がいますが、訓練を続け2012年には倍に、2014年までにこの数を約1,500人にする予定です。
Q: ベトナムにはHonda、Yamahaといった大手メーカーがありますが、どのように競争していくつもりですか?
A: 私たちはVespaのような高級車両に重点をおいています。先月にはVespaの品質基準に対応したPiaggio Libertyの販売を始めました。また今年末から2013年末にかけて8種類の新製品を発表する予定で、2014年以降も新製品を投入します。私たちは他社製品と競争するつもりはありません。弊社は他社が生産する車種を目指していないからです。
(Doanh Nhan Sai Gon)
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(2011/04/21 10:36更新) |