Dinh Vu工業団地社長に聞く、投資誘致に不可欠なPR活動
ハイフォンDinh Vu工業団地は、交通や港湾、整ったインフラ、専門的な管理業務以外に、効果的なPRや投資促進で知られている。同工業団地のJohn Van Praet社長に話を聞いた。
Q: これまでのベトナムの工業団地への外国直接投資(FDI)誘致活動をどうお感じですか?
A: ベトナムでは近年、PR、投資誘致活動が強く進められています。しかし恒常的でなく、専門的でもありません。世界の大企業グループの多くが、ベトナムの工業団地の詳細な情報が足りない状態です。
ベトナムは他のアジア諸国と比べ、経済発展で多くの潜在力、利点があり、特に航海面のアドバンテージについて言えます。政治、社会的にも安定し若く潤沢な人材があり、経済は勢いよく発展、地域や世界で重要な地位につきつつあります。ベトナムは本当に、外国投資家が訪れるにこの上ない場所だと思います。ただその強みや長所、潜在力をどう外国企業にPRしていくかは、特に世界的な経済危機後においては、非常に専門的で柔軟性を持った投資促進活動が必要になります。
現在、そしてこれから、インフラ開発へのさらなる投資や人材の質向上、行政手続き改革により一層取り組むとともに、より専門的な形で投資誘致を進めるべきだと思います。経済発展の潜在力やアドバンテージといったベトナムの素晴らしい情報を、さらに世界に広めて行くべきだと考えています。
Q: 具体的にDinh Vu工業団地は、どのような投資誘致活動を進めているのでしょうか?
A: Dinh Vu工業団地は、石油化学、重工業、軽工業に集中した工業団地としてベトナム北部最大のものです。2011年はじめまでに第1期はほぼ100%の入居率、33の投資家を誘致し、投資総額は15億ドルを超えます。うち14企業が、内外の石油化学分野で有名な企業です。
工業団地の今日の地位は、柔軟で専門的な投資誘致のためでもあります。工業団地には、Infra Asiaという欧州企業の共同事業体が引きうける外国での投資誘致、マーケティングを専門とする部門があり、こういった専門的な投資誘致活動を行うチームがあるために、7言語で潜在的な顧客に対応できます。
パッケージサービスで先を行く企業であり、お客様はひとつの窓口に問い合わせるだけで、行政手続きに煩わされることなくメインの事業活動に集中できます。これは、ベトナムで行政手続きを行ったことがない企業にとっては、非常に便利なものです。
ほかにも、顧客ニーズにあわせたサービスがあります。用地も事前に区分けせず、ニーズにあわせて整地します。これにより、特別なニーズのあるお客様にサービスできます。
Q: 大きなFDIプロジェクト、ハイテクプロジェクトを誘致するためにベトナム政府は今後どうすべきでしょうか?
A: 投資誘致全般、またFDI誘致だけについても発展の各段階で、柔軟な戦略が必要です。現在、FDI誘致でベトナム政府は、プロジェクトの質に関心を持つようになっています。投資家の能力審査も強化されており、非常に良いことだと思います。
大きく、信頼や財政力、ハイテク要素がある企業をさらに誘致していくには引き続き、投資手続き簡素化に取り組むべきだと考えています。ベトナム政府が示している税の優遇政策は現在、外国投資誘致促進に重要な役割を果たしています。アジアの戦略的な位置からベトナムは、マレーシアや中国、フィリピンといった周辺諸国にとって理想的な場所で、航海分野で理解が深い欧州の投資家にとっても、多くの港湾があることから願ってもない投資機会がある国となっています。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
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(2011/02/12 05:45更新) |