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コラム

金が眠る場所――そこへ至る険しい道のり


 Thai Nguyen地域の山奥に金が眠る場所があるという。その山に潜入し周囲に暮らす人々の生活を見た。

■出会うは同性愛者に売春婦

 金が眠る土地でのバイクタクシーの稼ぎは、航空運賃にも劣らないが、危険も満ちている。

 Thai Nguyen師範短大文学部で講師を務めるかたわら、バイクタクシーで小銭を稼いでいたHanhさんは、あるとき4人を乗せた。目的地に着くなり彼らは、「ちょっとカネ出せよ。でなきゃライトを壊すからな」と言った。ライトなしで山道を進むことは死を意味する。Hanhさんは彼らに金を渡すしかなかった。

 またある時、石油を入れた缶を2つ運ぶことになったが、渓流にかかる橋は洪水に飲み込まれ、木片の橋が架けられていた。そこには大きな穴が開いており、石でふさがれていた。渓流の傍で躊躇い、橋を渡ろうとしないHanhさんを見て他のドライバーは、素早く、下を見ないで行くよう教えた。しかし石を前にHanhさんは下を見てしまい、バイクともども渓流に落ちてしまった。

 しかしこの出来事も何てことはない。ある雨の夜、彼は山小屋に必要な物資を載せていたところ、泥の山を越えたところで転倒してしまった。200kgの荷物と共に森の中にひとり、泥に車輪が入り込み、彼は涙を拭い、ただ朝日を待つしかなかった。

 バイクタクシーを客として利用すると、面白いことが多々ある。ある時Hanhさんは、ほか4人とバイクタクシーを雇って道路にでた。順調に進んでいたところ、突然バイクは明かりの灯った家を通り過ぎたと思ったら、またその家に戻っていった。なかには売春婦の姿が見える。どうして停まるのか理解できなかったが、このドライバーは「ちょっとだけ……してきてもいい?」と一言。

 1時間ほど座って待っていると、彼は千鳥足で出てきて、そのままハンドルを握ったところ泥の山で転倒、Hanhさんは怪我をしてしまった。するとこの若いドライバーは、「おじさんたち、あっちの道を行って。お金はいいから!」と言った。夜中で雨は注ぐように降り、ほかの手段はなく、Hanhさんはよろよろと歩き、明かりの灯った1軒の家にたどり着いた。

 家主は若くはない1人の男性。彼はシャワーを浴びるよう勧め、傷の手当てもしてくれた。さらにシャワーを浴び終えると、目の前には美味しそうな食事がズラリ。森の中にこんな親切な人がいることに感動し、涙するHanhさん。

 はじめに男性を疑っていたことを詫びた。食事を終えHanhさんは床に就いた。まぶたが重くなってきた頃、彼は飛び起きた。家主が夜這いをかけてきたのだ。何とか逃れ、火を炊いて朝が来るのを待った。

 その晩はまるで映画のようだったが、この地で物売りをする女性達と比べれば、何てことはない。

 ある日体調を壊したHanhさんは、ひとり山小屋で横になっていた。するとある物売りの女性が疲れた様子で中に入り、何か勧めてきた。疲れていたHanhさんは断ったが、売れなくても女性は山小屋にいる。しばらくすると彼女は、「ひとりなのね。好きなら何してもいいわよ」と言う。

 その言葉に驚いた彼は飛び起きた。この女性、年齢は30過ぎといったところで、肌は浅黒く、優しい顔つきをしていた。顔にはふた筋の涙が流れていた。声を詰まらせながら彼女は、「夫は麻薬中毒で……。私が稼がないと叩かれて、死にそう……」と話す。Hanhさんは「少ないけど」と自分のお金を全て渡した。彼女は黙ってお金を手にし、感謝の言葉も忘れて山を降りた。

 だが彼はその後、この地でこのような出来事は珍しくないことを知った。麻薬から逃れられない多くの中毒者が、自分を養わせるために妻に物売りと売春をさせているのだという。

■金が眠るその場所まで――続く険しい道のり

 昼過ぎ、私達はガソリンを満タンにして、Bai Nhauへ向かった。道を尋ねると、古くなったバイクを見て多くの人がこう言った「そのバイクだと峠を越せやしない」。確かに道はでこぼこで、両脇の木々も埃まみれ。1時間が過ぎると、目の前には次々と坂道が立ちはだかる。バイクに乗るのは1人だけ。もう1人は歩き、疲れたら交代する。坂を登るたびに、バイクからは煙が吹き上がる。

 だが坂を下る方がそれを上回る恐ろしさだった。ブレーキを強く踏みつけても、バイクはどんどん滑る。コントロールはきかず、大きな石に行く先は左右される。石にぶつかると車輪は勝手に向きを変え、バランスを取る間もなく、また別の石に当たる。ごつごつした石が少ないところを見つけ、今度こそ順調に下れると思えば、坂の半分まで来たところで、黄色土の道路に出くわす。

 雨は降っていなかったが非常に滑りやすく、車輪がそこに入り込むと、さっそく滑り始めた。スピードはどんどんと増し、岩壁まであと1mというところまできた。幸い大きなアカシアの木にバイクが引っかかった。何とか起こし、道に出て修理場を探したがどこにもない。結局自分で直すことになった。20分後、石を使ってこの困難を乗り越えることができたが、修理した箇所は曲がりくねり、歪んでいた。

 Bai Nhauに入るにはMinskのバイクでも難しい――そんな言葉も最初は信じていなかったが、ここにきてその言葉が誤りでないことを痛感した。

■金が眠るトンネル、中はまるで地獄

 およそ10年前、Bai Nhauは「Thai Nguyenの香港」とされていた。しかしそこにたどりつきたければ方法はひとつ。山を越えるしかない。健康で、慣れた人でも6時間はかかる。ここでの夜は電灯が光り輝き、昼間よりも明るく、人が多数集う。数百の店が夜中も店を開け、麻薬、酒、爆薬、さらには簡単な銃まで様々なものが買える。

 Bo Cu山の麓まで来ると、金を掘る地下道の扉が見えた。直径は約1m、中は暗く、5m以上先は見えない。背中を丸めても、頭や背中を少しでも上げれば、すぐ石に突き当たる。100mほど進むと息苦しさを感じ、気持ち悪くなった。力が尽き果てただけでなく、その時私達はトンネルの落盤や窒息事故を思い出し、身震いした。

さらに200m行くと、両脇に休憩する穴を見つけた。この穴はさらに小さく、陰気な雰囲気が漂っている。ぼんやりした暗い影があるのみで、金はどこにも見当たらない。そして私達は地獄にいるかのように感じ、戻ることにした。入り口の明かりを目にしたときにはすでに進む力はなく、倒れこんでしまった。トンネルから抜け出し、まるで酔っ払いのようにふらつきながら歩を進めたが、地獄から戻った嬉しさに満ちていた。そして私達はこう誓った――二度と金が眠る地下になど足を踏み入れまいと。

 やっと理解した。なぜ金を掘る人の多くが麻薬中毒なのか。麻薬がなければ、ここで生きていけないからだ。なぜ街へ戻るたびに遊びほうけているのか。それは苦しい日々を補うため、そしてこの遊びが最後かもしれないという思いがあるからだ。

(Cong An)

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(2009/10/22 08:57更新)

※上記の情報は【ベトナム最新情報】より引用しています。

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