週4回(火・水・木・金)電子メールで最新ベトナムニュースを送付、日系進出企業の定番情報収集メディアとなっています。 |
 |
定期購読(TheWatch) |
|
インタビュー |
ベトナム:日本式サービスでシェア確保にのぞむ
― 家電量販店Best Carings社長インタビュー ―
Ben Thanh商業広告社は2004年、家電量販店Caringsをカントー市とハノイに出店、2006年には日本のベスト電器とフランチャイズ契約を結び、Best Caringsと改称した。「最高のケア」という意味を持つその名は同社のモットーでもある。Best CaringsのLe Hong Xuan社長にお話を伺った。
Q: ベトナムの小売市場と家電市場をどう見ますか?
A: ある国際組織は、ベトナムを世界で最も潜在力のある3つの新興市場のひとつに挙げています。8,000万の人口、勢いよく安定的に発展する経済、旧式小売形態を多く残すベトナムは、投資家にとって魅力的です。
家電は、低所得者と高所得者間の需要の差がさほど大きくなく、都市に住む大半の家庭が少なくとも冷蔵庫1台、テレビ1台、炊飯器を必要としています。価格は下落傾向にあり、大多数の人の収入に合うようになっています。今後銀行サービスが充実すれば、分割払いやクレジットカードでさらに購入しやすくなるでしょう。
Q: カントー市、ハノイでの成功がホーチミン市参入の自信に?
A: ベスト電器の技術的支援を受け、顧客サービスから社員の育成まで、私たちは成長しました。最も重要なのは、消費者にBest Caringsを認知していただき、私たちも消費者が現代型小売店での買い物を望んでいることを知ることができたことです。今後も、消費者ニーズに最も高いレベルで対応できるようにしていきます。
Q: 最も高いレベルとは?
A: Best Caringsでお客様は、陳列方法、デザイン、笑顔で迎える店員、必要な商品を容易に探すことのできるサービスなど、他店との違いをすぐに感じられるでしょう。他にない最新モデルを常に揃え、温かい雰囲気の売り場、親しみのある店員、豊富な品揃えのなかで、適正価格の商品を選んでいただけます。お客様にいつでも満足していただけるよう、購入後、商品がお気に召さない場合、72時間以内で未使用なら、返品も受け付けています。
Q: 他の家電量販店でもすでに実施していることのように思われますが?
A: 一部を実施しているところはありますが、全てではないでしょう。例えば、返品サービスなら、実際に返品するまでに面倒な手続が必要だったりします。しかしBest Caringsでは、店員がお客様に不快感を与える態度を取ることはなく、今後の参考のために返品の理由をお聞きするだけです。これは、製品の購入時に店員が十分な対応をしなかったことを意味しているからです。交換や返品をされる割合が1%に満たないことは、お客様のほとんどが製品に満足しているということです。
Q: これは日本式のサービスなのでしょうか?
A: そうですね。日本式のサービスを提供できるのは素晴らしいことです。店員は、お客様を神様と考え、笑顔を絶やさず情熱を持って接客します。
欧米の小売システムも素晴らしいものですが、店員とお客様のやり取りはアジアほど密ではありません。欧米では顧客が使用方法を自分で確認しますが、アジアでは製品の性能について店員に説明を求めるからです。
Q: 他にない新製品を揃えるには、供給業者との関係が良くなければなりません。
A: 小売業者にとって最も重要なことは、消費者に早く多くの製品を最高のサービスでお届けし、喜んでいただけるよう供給業者に支援してもらうことです。私たちが有利なのは、アジアでも大きなシェアを持つ日本のパートナーを持ち、最新商品を入手できることです。新製品は普通、欧米、日本、シンガポールで販売された後、ベトナムなどの市場で販売されますが、私たちはシンガポール市場と同時に販売することができるでしょう。
Q: では国内企業であるメリットは?
A: 弊社は、電化製品の小売分野で外国パートナーと初めて提携した企業です。私たちの強みは、提携することで双方、そしてお客様に利益をもたらすことです。国内企業である私たちはお客様をよく理解しており、現代的な小売技術を持つことで発展していけるでしょう。
Q: 世界的な経済後退により、多くの企業が経営縮小、または現状維持をしています。
A: 危険の中にもチャンスはあります。他が困難にぶつかっていても、自らはしっかりと腰をすえてブランドの発展を進めていけば、市場の上向きを直ちにつかむことができるでしょう。シェアの確保は最初5年間の重要事項で、顧客サービスに集中していきます。電化製品の使用年数は長く、次に買い物に来ていただくまでに時間がかかります。ごひいきのお客様へのプレゼント、値下げや特別なサービスを提供したり、安定収入を得ているお客様には、金利面での支援もします。
これまでの経験と今後実現できることを合わせて、ホーチミン市のお客様にもすぐに満足していただけると思います。2009年にはハノイにもう1店、ホーチミン市に1店出店し、2012年までに12店舗に拡大する予定です。
Q: 今年12月にホーチミン市7区に店舗をオープンします。しかしこの地域は、大部分の住民に不便なのでは?
A: 7区は潜在力があり若い住民の多い地域です。初めは1区、7区、8区の住民をターゲットにします。私たちの調査では、良いサービスを提供し常に新製品が揃う店舗があれば、少し遠くても買い物に行くという消費者が多いことが分かっており、この結果に私たちは大いに励まされました。年末の買い物シーズンを迎え、皆様に良いサービスと新しい体験を味わっていただきたいと考えております。
(Doanh Nhan Sai Gon) ※『ベトナムニュース The Watch』のご案内※
ベトナムニュース The Watch は、ベトナムに投資・進出する日系企業の定番ビジネスニュースです。
当社はE-メール配信による速効性(週4回)、週報(ベトナム国内のみ)による情報の保存性を重視し、各進出日系企業及びベトナム進出を検討されている企業の皆様の業務に役立つ本格的な情報提供を行っております。
詳細は『ベトナムニュース The Watch』(http://www.thewatch.com/)をご覧下さい。
(2008/12/25 07:20更新) |
※上記の情報は【ベトナム最新情報】より引用しています。 『ベトナム最新情報』は、ベトナムに投資・進出する日系企業の定番ビジネスニュースです。 詳細は『ベトナム最新情報』をご覧下さい。
|