ベトナム:オフィスリース料はどう動く 50%ダウン予測も
オフィスリース料はこの4~5年上昇傾向にあり、今後3~4年はさらに上昇すると予測されている。しかし最近、ある外国不動産コンサルティング会社は、今後数年でリース料が50%程度下がるという見方を示した。
米不動産コンサルティング会社Cushman&Wakefieldの、2008年の世界のリースオフィスに関する調査「Office Space Across The World 2008」によると、ベトナムは現在、アジア太平洋地域で5位につけている。5~6年前に月額27ドル/?だったAクラスオフィスは、現在ではホーチミン市で70~80ドル(サービス料と税金含まず)、Bクラス物件は50~60ドルだ。両クラスは2年前には、それぞれ30~37ドルと12~28ドルだった。Cushman&Wakefieldのレポートは、58カ国203都市で所有するオフィス費用を比較したもので、このなかでホーチミン市は17位となっている。
調査からCushman&Wakefield Vietnamの社長は、ベトナムのオフィスリース市場は、WTO加盟から強く成長したと見る。現在オフィスの賃貸ニーズは供給能力を大きく超えており、この状況は2009年まで続く可能性がある。予想通りに進めば、ホーチミン市におけるオフィスリース料は?あたり100ドルに達し、香港や東京、ロンドンなどとともに、世界で最もオフィスリース料の高い都市トップ10に名を連ねることになる。
しかし最近になりCushman&Wakefieldは、今後1~2年でリース料が少なくとも50%下がるという見方を示した。今後数年で、Aクラス物件は月額30ドル、Bクラスは20ドル、Cクラスは10ドルで落ち着くようになるという。この予想は、バンコクやジャカルタ、クアラルンプール、マニラといった地域各国の現状の平均価格が根拠となっている。ベトナムが完全にWTO加盟時の合意事項を実施すれば、価格は地域各国並みになる、これが、今後賃貸料が下がるという見方の根拠だ。
だがこれには、CB Richard Ellis(CBRE)、Savills Vietnam、Jone Lang LaSalle Vietnamの3社を含め反対意見も多い。反対意見に共通するのは、ベトナムの経済の中心地であるホーチミン市のオフィスリース料は、今後数年間の高いオフィス需要に対し、供給がわずかしか増えないため、高水準で維持されるか、下がってもわずか、というものだ。
ある外国人不動産アナリストは、供給は増えても、先の予想のように強い減少までにはいたらないと指摘する。ベトナムのオフィスリース料は現在、地域各都市と比較して2倍ほどになっているが、投資家がオフィスビル開発を行うための安価な土地が見つけにくいこと、インフラ整備が遅れていること、手続きが長期間かかり、投資許可を得るのに難があること、高いインフレにより建設コストが大きく上がっていることなどの内在する困難から、価格は下がりにくいと見られる。
また別のアナリストは、ホーチミン市におけるAクラス物件のリース料が2008年第2四半期には平均して79.3ドルに達したことを踏まえ、これが2008年第1四半期と比較して26%増、2007年同期と比較して94%増であるとし、この上昇率が極めて高いため、ここからさらに上がるのは難しいが、リース料は安定期に入り、強い減少はまだ起こらないと指摘している。
全体的に見て今後の予測としては、需要過多から価格がさらに上がるか、安定するという見方が多い。ある外国不動産コンサルティング会社のデータによると、ホーチミン市では2008年、新たに19万1,000?の新規オフィス面積が誕生し、これは2007年より6,000?多い。2010年までに50万?が新たに増えるとされているが、この数字では将来のニーズには対応できないと見られる。現在のリースオフィス面積は28万?ほどで、うちAクラスは7万5,000?となっている。
(Doanh Nhan Sai Gon) ※『ベトナムニュース The Watch』のご案内※
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(2008/10/17 05:12更新) |