ベトナム:サイゴンが変えるハノイの商習慣
今やハノイでも、至るところに各種のショッピングセンターがオープンし、Parkson、Big C、Metro、Nguyen Kimといった有名店も出店している。
Sai Gonでは以前から、ショッピングセンターを訪れた客は、様々なキャンペーンやサービスで、まるで「神様」であるかのような待遇を受けていた。
だがこれは首都ハノイではまだ目新しいもので、そのためある合弁会社で会計長を務め、1,200ドルの月給を得る生粋のハノイっ子である義理の姉は、Parkson Viet Tower Ha Noiのオープンを聞き、喜び勇んで「神様」体験をしに行った。
事実、扉を開けるや警備員の熱心な挨拶と案内に迎えられ、6階全てを巡り巡れば、化粧品から香水、バッグ、履物、洋服など売り場のどこででも、優しい微笑みとともに丁寧な案内がなされた。係員の積極的な案内に、姉はお値段100ドル超の、Guessのジーンズと、その他化粧品を購入した。
帰路につこうとバイクに乗った姉の顔は笑みでほころび、「本物のブランドに綺麗な陳列、洗練されたサービス。国内の店は食われるわね」と言った。
家電量販店Sai Gon Nguyen Kimも昨年末、Trang Thi通りに出店した。各種家電が25〜30%安いとあり、周辺各省からも人が押し寄せ、かつて一度たりとも渋滞になったことが無かった通りは、ごった返した。
ホーチミン市から派遣された係員のサービスは、極めて穏やかで物腰やわらかく、購入客は心から満足した。彼らの専門的な説明と万全のアフターサービス、自宅までの無料配送・設置とNguyen Kimのサービスが、現在のハノイの各店舗の大多数を超えているのは明白だ。
外国スーパーやSai Gonを本拠とする店舗の首都進出は、ひとつのサービススタイルを持ち込み、これにより、客はまさしく「神様」のような扱いを受けることができる。
Pho 24やPho Vuongといった店も、ハノイのフォー店の2〜3倍の価格だが、それでも固有の顧客がある。清潔で、「怒鳴りつけフォー」式でない穏やかで丁寧なサービス、涼しいテーブルとあれば、一杯のフォーもより美味しく感じられるというものだ。
ハノイの人々はこれまで、「イジメられる」ことに慣れていた。店を訪れ、商品を触ってじっくり確かめようものなら、お店の人に睨みつけられ、「見本、触れないで下さい」という看板を出している所も少なくない。店に入り、商品を見るだけで買わなければ、店を出ようとしたところで耳障りの悪い言葉が投げかけられる。
こういったことから、ホーチミン市組の進出で、ハノイの人々はようやく「神様」感を味わえるようになり、受ける「イジメ」も少しずつ軽減されている。
外国の小売企業が多数、ベトナム進出を計画しているという。彼らが、ハノイの少なくない店々に残る「バオカップ(配給制度)」式の販売スタイルを変えられるだろうかと願うばかりだ。ハノイには数百年におよぶ商業の伝統があるが、ビジネス文化のなかでその美しさは色褪せており、これは非常に悲しいことだ。
(Sai Gon Giai Phong Thu Bay)
(2008/06/09 06:17更新) |