ハノイ拡大案、ベトナム国会で可決
国会で5月29日、ハノイ首都行政境界の拡大に関する決議が92.9%の賛成で可決された。
新ハノイの面積は現在の3.6倍の33万4,470haで、現在のハノイ市、Ha Tay省全域、Vinh Phuc省Me Linh県およびHoa Binh省Luong Son県のDong Xuan、Tien Xuan、Yen Binh、Yen Trungの4村を含む。
人口は約600万人で、29区・県、575村・街区・町からなる。東はBac Ninh省、Hung Yen省、西はHoa Binh省、Phu Tho省、南はHa Nam省、北はThai Nguyen省、Vinh Phuc省と接する。
議員による投票を前にNguyen Tan Dung首相は、一部から心配する声の挙がっていた問題について説明した。そのなかで首相は、1961年以降、ハノイは2回の拡大と1回の縮小という行政境界の調整を3度経験してきたが、今回は初めて首都ハノイ一般計画および首都圏の構築という構想のもと計画されたものであるとした。
5案出されていた計画は第1案が採用された。これによると新ハノイは、現代的かつ歴史的な重みを持つ首都を構築するのに充分な空間と利便性を持つ都市とされ、今後20〜30年、さらに長期間に渡りクリーンで美しい場所であり続け、大型施設を建設でき、農地に多くの影響を与えない都市を発展させる土地になる。
この案は首都の安全保障上の優位性も持ち、また他省に行政境界についての悪影響を多く及ぼさない。
第1案によると、ベトナムが安定的な人口水準に達し、全人口1億2,000万人で首都にその10%が居住する場合、人口密度は3,500〜4,000人/km2となり、パリの3,500人、ロンドンの5,100人、ベルリンの3,740人、モスクワの3,629人、東京の4,400人、北京の4,000人、クアラルンプールの3,120人などと同等になる。
時期について首相は、拡大予定範囲には都市区や観光区、工業団地など300を超える計画が承認過程にあることから、拡大が遅れれば、これらのプロジェクトが足止めされる、あるいは地方の審査に沿って引き続き展開されれば、将来の首都発展計画の方向性と合わなくなり、再調整を要し大きな浪費になるとしている。
国会での決議採択後、政府は法律規定に沿った拡大ハノイ首都建設一般計画案の策定を指導、同時にハノイ首都建設一般計画案の研究を進める国内の専門家と協力する海外の専門家を招く。国民や科学者、議員からも意見を広く募る。
<採択後の世論>
■人事整理が大きな問題――ハノイ科学技術連合会Nguyen Nang An会長
直ちに取り組むべきことが3つある。1つが、ハノイ遷都1,000年の記念事業の検査継続。2つめが人事の整理で、これは大きな問題であり、客観性、民主制、法律、安定性および効率を重視しなければならない。3つめは交通や農業、工業に関する問題を更に具体的に検討し、計画を中止するような事態を招かないことだ。拡大ハノイは農業や農家に関心を持つ必要があり、境界が動く地域を中心に農家の生活を安定させることが重要だろう。
■労働問題の解決が課題――Hoa Binh省Luong Son県Yen Binh村Nguyen Giap Dan副人民委員長
合併にあたり心配しているのは 、計画や経済・労働構造の変更だ。立ち退き対象地で発生が予想される失業や社会悪の防止、新プロジェクト展開にあたっての適切な方法での転職などについて答えを出さなければならないが、これまでのハノイの経験から学び、解決していけるだろう。村民も、多くの人に利益をもたらす大計画であることから、支援する準備ができていると思う。
■発展には厳格な管理が必要――Minh Phat医薬品・医療設備Tran Thi Kim Lien社長
拡大にあたっては職業計画の変更が必要だ。学校や労働者を多く抱えるメーカーは郊外へ分散させるべきだろう。単に土地面積だけを広げるというなら、管理手法や足並みをそろえた発展に向けた明確な計画の強化といった、ハノイの各種の課題は解決できない。
(Thanh Nien/Ha Noi Moi)
(2008/06/04 05:32更新) |