ベトナムのIT人材に日本企業が注目
近年ベトナムはプログラマーの成長によりIT分野で注目を集めており、特に日本からの発注が増えている。文化的相似という利点から、ベトナムは日本企業から、ソフトウェア生産でインド、中国に次ぐ第3の戦略パートナーと評価されている。
5月15日、FPT大学はHSB経営管理学校と協力し、「日本市場向けプログラマー育成」をテーマにセミナーを開催し、この分野の人材育成について評価、意見交換を行い、また将来の職業スキル開発のために学生から相談を受けた。
現在ベトナムのソフトウェア産業は年30〜40%の成長を遂げており、企業数は720社を超え、毎年約9,000人がIT系の大学や専門学校で学んでいる。人材は現在世界的に不足している。
先進国の若い世代はプログラマーの仕事を好まず、この分野の人材増が見込めない状況だ。プログラマー1人あたりの賃金は先進国が月2,000〜5,000ドルであるのに対し、ベトナムでは月およそ800ドル。若い人材が多いこともありベトナムは有利といえる。
だが重要なのは、この分野の「質」と「量」を高める必要があるということだ。特に企業ニーズと人材育成の間のズレをなくす必要があり、学生は将来の仕事に対応できるだけの必要な知識、能力を備えなければならない。
USOL Vietnam社の横溝社長は、ベトナムの技術者は、時間通り正確に行うというスキルを身につけなければならないと話す。業務上の指示をメモし、理解できないことがあったら必ず確認する。
日本企業の期待する従業員のイメージは、ルールを守り、チーム作業ができ、サービスについてよく理解している人材だ。また最低でも3年は一つの仕事に就き、仕事の要求に対応できる確固たる専門性を持つべきである。
ベトナムは、IT発展に関する国家の目標として、ソフトウェアを重点産業とし、国際水準の人材育成を行うことを掲げている。ベトナムを世界のプログラマー育成・供給拠点とするため、またソフトウェアサービスに関して世界のパートナーを誘致するために、国際水準のIT人材育成・開発管理における戦略構築は不可欠だ。
これと並行して人材育成の社会化・国際化を促進し、国際レベルのIT専門大学・専門学校の発展を奨励、明確なIT人材育成への投資奨励政策を立てる必要がある。
FPT大学のLe Truong Tung学長は、国際的教育課程・教員の使用、外国語教育を強化し、国際基準にのっとったIT専門大学・専門学校システムの形成に投資する必要があると指摘する。
ソフトウェア企業に人材育成に参加してもらうことが望ましく、現在FPT大学はHitachi Software社と協力し、上々の成果をあげている。学生は英語と日本語を学び、2年目から職業実習を通じた教育を受けている。
Hitachi Software社の元社長小川健夫氏は、ベトナムは今後同社の主要市場となるだろうと言う。現在全発注のうちベトナムが23%を占めている。2003年にベトナム企業への発注を決めた際はインドが約20%を占めていたが、現在は1%減少している。
同氏は、ベトナムでは企業もスタッフも長期にわたる関係を重視しているという。またベトナムの文化が日本と似ていることから、非常に仕事がしやすいとも語っている。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
(2008/05/30 06:00更新) |