ベトナム:経験値アップ、転職は若者のジョーシキ
外資企業を中心に約800社の顧客を持つある就職斡旋会社では、週に70〜80通の求職書類を受領している。うちほとんどが転職希望者だ。
月給の相場は新卒で300〜500ドル、管理職クラスで3,000〜4,000ドル、中には1万2,000ドルというものもある。
優秀な成績証明書や各種の合格証書を持つ経済大学卒のHienさんにとって、就職の面接は難しいものではない。この1年、彼女は仕事内容もポジションも様々な3つの職を経験した。どれも試用期間中だけの勤務だ。どこでもそつなくこなし、給料も転職するに連れ上がった。
これについて彼女は、責任は重くないが給与は正社員と同等という立場で、見識を広げ、経験を積むためにしていることで、試用期間で過ごした1年ですでに同じ仕事をずっと続けている人より給与は高くなったと話す。
十分に力をつけたと思ったらひとつのポジションに落ち着く。これは現在の新卒のなかで共通した考え方だ。
大学でジャーナリズムを専攻したThaoさんは、開設準備中のテレビ局で臨時社員として働いている。26歳にしてこれまで3つの企業で働いた。
最初の1年はファッション誌の会社で、次の2年間は外資企業。この間、英語と韓国語の勉強に力をいれた。職を転々とするのは疲れないか、との問いにThaoさんは「この3年間に自分に課されたことはすべて力になっていると思う」と話した。
工科大学を卒業した機械エンジニアのVuさんは、7年間で3回転職した。Vuさんの両親は印刷会社で働いており、Vuさんが大学を卒業したときには安定した生活を望んでその印刷会社に入れるように頼んだ。
しかし彼はわずか半年で民間企業に移った。月給が100万ドン(約63ドル)にも満たず、いつ昇給するかもわからなかったからだ。
Vuさんは、自分の能力を信じるのなら、それに見合ったところへ移るべきだと考えている。ここで言う「見合った」には、自分の専門や趣味、給料などの全てが含まれる。現在は建設会社で働く彼に、ここで落ち着けそうかと聞くと、「まだわからない。もっと良いチャンスがあれば移るつもり」と答えた。
就職斡旋会社の社長は「労働者の心理は変化している。以前のように職に安定を求めることはない」と話す。外資流入とともに労働市場の熱もおさまる気配がない。まだ活動が始まっていないプロジェクトの多くも、調査やプロモーション、採用活動を始めており、特に銀行や保険、金融、医療分野の需要が大きい。
ある専門家によると、企業は長期的な投資を嫌い、服を着替えるように社員を変え、労働者は会社への執着心はなく転々と移っていく。お互い消耗し、どちらへも利益をもたらさない状況だ。
行政管理分野で20年の経験を持つBeさんは「売上目標を達成するためや発展の要素を無視した採用は安定性を失わせる。長期的には人事の問題は直接企業に影響してくる。また転職を繰り返している履歴書は、採用側をためらわせる」と話している。
(Phu Nu/Sai Gon Giai Phong)
(2008/05/26 07:01更新) |