ベトナム:戦争の後遺症、油に汚染された生活用水
中部Quang Binh省Quang Ninh県のThu Thu村落とKim Nai村落の農家は、40年以上も油に汚染された水で生活することを余儀なくされている。
1968年、両村落の間に位置するPhuc Tay-Trot Muong洞窟にあった石油倉庫が米B52機により爆撃を受け、数百リットルの油が外に広がり、地面に染み渡った。以来、村落では生活用水として水源が全く使えなくなった。
Thu Thu村落のNguyen Cong Thuong村長は、飲料、風呂、洗濯のための清潔な水が得られないだけでなく、乾季に入れば井戸から油の強烈な臭いが立ち上り、我慢できないほどだという。
2村落では350世帯2,500人が暮らす。主産業の稲作のほか、魚の養殖でも収入を得ていたが、ここ10年ほどで水源の汚染がより深刻になり、廃業を余儀なくされた。
汚染は生活に直接影響を及ぼすだけでなく、人々の健康をも脅かしている。資料によると、2村落では20人以上がガンにかかり、15人が亡くなっている。他に様々な皮膚病が引き起こされ、老人や女性には神経痛、頭痛、重い肺炎などにかかる例が多い。
1996〜1997年、科学技術環境省(現科学技術省/資源環境省)が水を分析したところ、油の汚染が深刻な水準であるとの結果が出た。しかし12年以上経ってもQuang Binh省当局は、汚染を処理する対策を提示していない。
同省資源環境局のTran Van Tuyen局長は、油が広大な面積に深く浸透して久しいため、水源から油を除去するのは不可能だが、居住区の再整備は、困難があるものの実現可能だろうと話す。
局長によると資源環境省にも、陳情書とともに汚染されている水を提出し、住民が早急に清潔な水を使えるよう経費補助を求めているが、いまだ反応はない。
(Nguoi Lao Dong)
(2008/05/23 06:06更新) |