ベトナム:建材価格の上昇は小売店が原因
セメント、鉄鋼メーカーが値上げしないと発表している一方で、実際に消費者は高値での購入を余儀なくされ、さらに「品切れ」圧力にさらされている。
ホーチミン市Go Vap区の建築会社のオーナーTruong Tan氏はこの3日間、セメントの納品を待ち腰が落ち着かない。
Tan氏は、一部の2〜3次代理店が4月26日から適用している価格表を見せる。Ha Tien 1セメントの小売価格は先週、1袋6万5,000〜6万6,000ドン(約4〜4.1ドル)だったが、現在は7万ドン(約4.4ドル)に上がっている。Holcimセメントは同6万5,000ドンから6万9,000ドン(約4.3ドル)に上昇した。今回の値上げは、各代理店が輸送コストを上乗せしたことが主な原因と見られる。
ホーチミン市で各種セメントの流通業をしているDao Duc Toan氏によると、現在自社ではHa Tien 1とHolcimの製品しか扱っておらず、品数も逼迫している。「Nghi Son、Chinfon、Cotec、Cam Phaなどほかのメーカーの製品は品切れ。入荷もまだ」と話す。
小売店が様々な理由をつけ値上げしているなかで、メーカーは高まる需要に対応できていない。ある合弁メーカーの副社長は、企業の予想を超えた需要の高まりから、セメント供給源が極めて緊張した状態にあることを認める。
今年4月に同社は36万トンを出荷、前月と比べ4万トン増やしている。現在は、ほぼすべてのセメント工場がフル稼働している状態だ。
副社長によると、タイからのクリンカー輸入も不安定で、輸入クリンカーに頼っている企業が苦しんでいる。現在一部企業は、生産がニーズに対応できない場合、市場の熱を冷まし、最終価格を上げないことを目的に、加工前のセメントを輸入することも考えているという。
一部の1次代理店によると、彼らは値上げをしておらず、Ha Tien 1セメントは1トンあたり108万ドン(約68ドル/1袋5万4,000ドン[約3.4ドル])、Holcimセメントは1トンあたり106万5,000〜108万5,000ドン(約67〜68ドル/同5万3,250〜5万4,250ドン[約3.3〜3.4ドル])で扱っているが、供給に制限があることから、消費者の手に届くまでに高値になっている。
鉄鋼小売価格も高水準にある。しかしViet鉄鋼社のDo Duy Thai社長によると、鉄鋼は不足しておらず、一部メーカーは前月より生産量を落としている。小規模代理店が意図的に消費者を苦しめ、値段を上げている可能性があるという。
大型工事への鉄鋼供給は通常どおりで、現在鉄鋼メーカーによる工場渡し価格は南部も北部も、ベトナム鉄鋼協会(VSA)との約束どおり、3月から1トンあたり1,600万ドン(約1,000ドル)以下の水準となっている。
輸入鉄鋼も順調で、4月の輸入量は概算10万トン、価格は国内製品より1トンあたり70万〜100万ドン(約44〜63ドル)安い。
VSAのPham Chi Cuong会長によると、4月の鉄鋼消費量は前月と比べ10万トン減り、全国で29万トン程度。現在の粗鋼備蓄量は45万トンあり、6月末までの需要に十分対応できる。「6月末まで値上げを行わないことを政府と約束した。南部では間もなく雨季に入るため、企業が鉄鋼を売らない理由はない」と話している。
(Tuoi Tre)
(2008/05/08 04:19更新) |