ベトナム:紙も高騰・品不足、輸入原料への依存が原因
紙市場ではこの数カ月、価格が上昇し、さらに品が手に入りにくい状況にある。北部では発行部数の削減を検討した新聞もあり、学生用のノート等の価格も上昇する見込みだ。
3月初めの価格引き上げで、各種紙価格は少なくとも1トンあたり40万ドン(約25ドル)値上がりしているが、今後も、新聞・筆記用紙を中心に強く上昇する見込みだ。
今年1月、Tan Mai製紙の印刷・筆記用紙(70g/m2)の価格は1トンあたり1,510万ドン(約944ドル)だったが、4月15日までに2回の改定を経て、過去最高となる同1,700万ドン(約1,063ドル)に達した。
各種板紙も今年はじめと比較し少なくとも10%上がっており、価格は1トンあたり1,730万ドン(約1,081ドル)となっている。
An Binh製紙のVan Duc Hieu営業部長によると、ボール紙などは2007年10月から6回の値上げが行われ、現在の市場価格は段ボールのライナー(外側)が1トンあたり780万ドン(約488ドル)で40%近く、中芯は同690万ドン(約431ドル)で17%近くの値上がりとなっている。
価格高騰は再生紙にも広がっており、2007年1月には200万ドン(約125ドル)程度で古紙1トンが購入できたが、現在ではこれが350万ドン(約219ドル)に上がっている。
加えて市場では深刻な品不足に陥っている。ある南部地域の製紙会社の担当者によると、現在は紙の購入に順番待ちをする状態だ。「主な原因はASEAN地域内外の輸入源の逼迫、各種製造コストの上昇による価格の高騰、中国の買占め」と担当者は話す。
Vinh Tien製紙のマーケティング部長Nguyen Minh Trung氏によると、現在ほぼ全ての紙原料の供給業者が、今後も値上がりが続くと話している。専門家は、紙価格の上昇は国内企業が輸入原料に頼っているためだとしている。
ベトナム紙・パルプ協会によると2008年の各種紙製品の需要は200万トンを超える見込みだが、国内企業で対応できるのは130万トンのみで、残りは輸入しなければならない。
2007年の国内の紙の総消費量は176万8,000トンだったが、国内生産は112万トンに過ぎなかった。また企業が自社でまかなえた原料は30%のみで、残りは輸入となっている。
製紙分野ではこのところ、大型投資も増えているが、2010年の総生産量も250万トンの見込みで、現状より120万〜130万トン伸びるだけだ。
ベトナム製紙総公社の幹部によると、製紙各社の機械設備、技術水準は平均より低く、価格も競争できない。工業用包装紙では輸入品の価格が国内生産品より1トンあたり25〜30ドル高いにもかかわらず、企業は品質から輸入紙を選んでいる。
このためこの種類の紙を生産するメーカーも、能力の60〜70%程度の運転しか行っていない。
(Tuoi Tre)
(2008/05/02 05:42更新) |