ベトナム:液晶テレビ、値段の下落で一躍主流に
2年程前、LCD(液晶)テレビを求める人々の多くは、旅行や仕事でシンガポールを訪れた際に、そこで購入していた。ベトナムより安価で、質も良いとされていたからだ。しかし現在、ベトナムのLCDテレビ市場は活発化、市場や購買力の拡大、そして企業間の競争により消費が後押しされ、現在家電市場で成長率は群を抜く。
GfK Vietnam社の統計によると、2007年にSamsung製LCDテレビは前年同期比350%増、3万8,000台を販売し、市場シェアの36%を占めた。2007年の市場全体の販売は10万台を超え、各社の3万〜4万台という予想を大幅に上回った。
昨年末の3カ月に前年同期比10倍という販売を達成したSony Vietnam社は、LCDテレビがベトナム人の消費トレンドの中で大きな地位を占めるようになってきたとしている。製品が値下げ傾向であることも、販売増につながっているようだ。
例えばSamsungは2007年1月に2,375台を販売し643億ドン(約402万ドル)を売上げたが、2008年1月は6倍の1万4,598台の販売にもかかわらず、売上は3倍の2,099億ドン(約1,312万ドル)だった。
2007年の販売台数と売上のシェアの差から、各社のLCDテレビの販売戦略がわかる。Sonyは販売台数でシェア22%だったのに対し売上は29%を占め、Toshibaは同様に10%と9%、Philipsは3%と4%をそれぞれ占めた。Samsungは台数で39%、売上で36%を占め、LGは台数で16%、売上で13%だった。
この数字から、高値を維持するメーカーが存在する一方で、韓国メーカーが市場シェア確保のため「やさしい」価格設定をしていることがわかる。ベトナム企業はブランド力が弱く、シェアはわずかしかない。
長らくの間、国際市場より高価格に設定されていたのが変わり始めたのは2006年はじめから。2005〜2006年にLCDテレビは上流階級の商品と見られており、32インチで5,000万〜7,000万ドン(約3,125〜4,375ドル)だった。しかしBenQが3,000万ドン(約1,875ドル)程度で販売し始めると、各社が値下げを始めた。
Samsungは多様な商品を販売し、2007年に展開したM8シリーズ、Bordeaux Plus R8、S8は成功を収めた。特にBordeaux Plusシリーズは、2007年4月の販売開始以来1万7,000台を売り上げている。これを受け各社も価格設定を変更し、特に26〜32インチで連続して値段が下がるようになった。
一般的なサイズである32インチは、2006年6月に平均1,980ドルだったものが、2007年6月には1,148ドルに下がっている。現在は1,200万〜2,500万ドン(約750〜1,563ドル)で、古い型では1,000万ドン(約625ドル)を切る。
各社は、2008〜2010年は年平均150%ほど需要が増え、ベトナムLCDテレビ市場の激動期になると予想している。32インチは依然として高い比重を占めるが、40インチ以上やフルHD(高精細)テレビの需要も急増すると見込んでいる。
Sony Vietnam社は、HD技術を用いた新しいLCDテレビを発売する予定だ。Samsungは引き続きLCDテレビをベトナム市場での主力商品としていく。シェアトップを確保するため、技術とデザインの調和の取れた製品を発売し、消費者ニーズに応えていく方針だ。
((Thoi Bao Kinh Te Sai Gon)
(2008/04/29 04:46更新) |