ベトナム:受け取り1カ月後、深刻化するセメント不足
ホーチミン市を中心に、セメント不足が深刻化している。市場では大きな価格上昇につながっており、Ha Tien 1セメントは現在50kg袋が代理店により先月より5,000〜1万1,000ドン上昇した6万4,000〜7万ドン(約4〜4.4ドル)で販売され、Holcimセメントは以前の同5万7,000ドン(約3.6ドル)から6万3,000〜6万8,000ドン(約3.9〜4.3ドル)に、Ficoは5万2,000ドン(約3.2ドル)から6万ドン(約3.8ドル)に上がっている。
ホーチミン市Binh Thanh区のある建築資材販売店では、現在セメントの在庫が数十袋しかなく購入客に対応できない。多くの販売店が、品不足から卸売業者が価格引き上げを狙い売り渋っていると指摘する。
高価格を受け入れるなら1週間で手に入るが、正価で注文すれば1カ月待たなければならない。実際にはHa Tien 1の工場渡し価格は50kg袋が5万2,000ドンで、Holcimも5万1,000ドン程度だ。
Binh Tan区の販売業者は、この2週間にわたり開店休業状態という。セメント100袋を入手するため運転手を10日連続で卸売業者の倉庫にはりつけているが、それでも手に入らない。このため購入客に対しても、販売の約束すらできない状況になっている。
Ha Tien 1セメントの市場計画部Le Tuan Thien部長によると、メーカーは現在、輸送コスト、原料価格、銀行の融資金利の上昇から販売価格の上昇圧力にさらされている。加えて現在は建築ラッシュがピークを迎えており、セメント需要も非常に大きくなっている。
Nghi SonセメントやChinFon Hai Phongセメント、Hoang Thachセメントなどのメーカーも、以前は南部に月間6,000〜7,000トンを供給していたが、現在はこれを減らし、北部や中部に優先的に回している。
セメント価格の上昇に関してHa Tien 1セメントでは、主卸売業者と会合を持ち価格安定を約束させたという。しかしながら小売価格となると、消費者の手に届くまでに多数の業者を介すため、メーカー側はコントロールしきれない。なおHa Tien 1セメントの工場渡しの価格は1トンあたり99万ドン(約62ドル)を維持しているという。
首相は先ごろ、インフレ抑制を目指し、セメントメーカーに対し値上げを行わず、2008年第2四半期までの価格安定を求めた。だがある建設会社社長は、政府のこの措置こそが、セメントメーカーの生産を抑え、品不足から販売業者による価格引き上げにつながっていると指摘している。
(Phap Luat)
(2008/04/26 01:12更新) |