ベトナム:ガソリン価格はしばらく引き上げない
― Nguyen Tan Dung首相インタビュー ―
Nguyen Tan Dung首相に、インフレ抑制措置に関する問題について、お話をうかがった。
Q: ガソリン・石油価格の引き上げを行わないことを指導されました。国際原油価格は強く上昇しています。また市場経済式の運営を進める我が国にとって、適当な措置なのでしょうか?
A: 現在の政府の最優先任務はインフレ抑制です。ガソリン・石油価格を引き上げれば物価上昇につながり、インフレは一層深刻化します。マクロ経済の均衡が崩れるだけでなく、生産や国民生活にも影響を及ぼします。
物価が安定し、インフレが収まれば、各製品について再び、市場に適した形での価格調整計画を実現していきます。市場経済メカニズムに沿った調整という目標は変わりません。
加えて述べておきたいことは、原油価格が1バレル107〜110ドルの水準が続けば、年末までガソリン・石油価格は引き上げません。2007年と同水準の12兆ドン(約7億5,000万ドル)を補填することになります。
Q: インフレ抑制策は期待通りの効果が出るでしょうか?
A: ベトナムのインフレは複数の外的要因の影響もあります。それは米経済の減速に伴う世界経済の失速であり、世界的なドル安、国際市場における原料、食品価格の上昇などです。これらの要素にベトナム経済の構造的弱点、我々の運営作業の弱さが相まって国内の物価を強く押し上げています。
しかしながら、これは一時的なものだということを認識しなければなりません。ベトナムには発展に向けたメリット、潜在力が多数あります。それが政治、社会の安定であり、日々改善されている投資環境です。
また過剰な投資のために困難に遭遇しているという現実もあります。国連が食糧不足から安定を失う危険のある33カ国を公表しましたが、我が国は食糧不足どころか輸出する余裕があります。
つまりインフレ抑制に集中し、マクロ経済を安定させられれば、持続的な成長や社会福祉の保障などの目標にプラスに作用するということです。我々が提示した措置は、内外の専門家からベトナムの現状、条件に適当なものだという評価を得ています。問題はいかに効果的に進めるかということです。
Q: インフレ抑制措置のひとつに公的投資の引き締めがあります。どのような規定を設け、この措置を具体化されますか?
A: 4月14日に政府は会合を開き、必要に迫られていない、効果の低いプロジェクトに対する公的投資の削減目標を提示します。その後プロジェクト毎に検討することはせず、その目標に基づき実行します。
例えば、全ての機関において、プロジェクトを持ちながらも未着工の場合はそれを停止します。資金の補充もしません。年内に資金補充しないということは、物価上昇のなかでは投資を削減することになります。
ある地方にインフラ整備のため1,000億ドン(約625万ドル)を支給したとします。その地方はこの1,000億ドンのなかで、完成間近のプロジェクトに資金を集中させるべく、不必要なプロジェクトの削減を検討することになります。
Q: 公的投資の引き締めは以前から言及されてきたことですが、実際には効果が上がっていません。それが繰り返されることにはなりませんか?
A: 確かにすでに取り組んでいることです。しかし全く効果が出ていないわけではありません。今回はより一層の決意で臨みます。目標を示せば検査も必要になります。地方・機関で実行しない場合は、規定に沿って処分します。
(Tuoi Tre)
(2008/04/19 12:39更新) |