ベトナム:国家銀、国営商業銀行の資金をさらに吸収
年初3カ月の強いインフレを受け、国家銀行は国営商業銀行からさらに52兆ドン(約32億5,000万ドル)を引き出すことを計画している。国家銀行が10年前に各商業銀行に預金したものだが、この問題については賛否がわかれている。
国家銀行が引き出しを急げば、銀行決済に影響を及ぼすという意見がある一方で、銀行発展戦略部のLe Xuan Nghia部長は、引き出しは早いほど良く、インフレが高水準にある現状では、この資金を国営商業銀行に置いておくことはさらに悪い影響を及ぼすとしている。
また、どこの発展途上国でも、国家予算を仮払いして金利を得るために商業銀行に預金するという話は聞いたことがないと話している。
ある銀行の専門家も直ちにすべて引き出すべきだと言う。このお金は10年前に無期限で預けられたもので金利は年3%。各行はこの資金を市場での融資に使用している。
2007年の平均融資金利は年9%で差は6%、3兆ドン(約1億8,750万ドル)相当になる。さらに現在の年15%という状況では利益はさらに大きい。一方政府は、資金調達のために毎年年利7〜8%という国債を発行している。
逆に金融専門家Cam Van氏は、この資金を各行が融資に最大限活用していることに懸念を示す。少なくない金額が中長期融資に利用されており、国家銀行が引き出しを急げば銀行に与えるショックは大きい。
「国内経済は高いインフレ、輸入超過は増大を続け、短期投資は不動産や金、外貨市場の異常な変動で大きく揺れている。これらの要素が経済恐慌の火種となりつつあり、金融に関する不利な状況がひとつでもあれば一気に爆発しかねない」とVan氏は言う。
国家銀行には、事前通知した計画に沿って引き出すべきとの意見がある。このようにすれば経済へ与えるマイナスの影響を最大限抑制できる。
Van氏は、国家銀行が極めて慎重なガイドラインに沿って実行すれば、経済への影響はコントロール可能な範囲のものになるとし、市場の反応や影響を見ながら進めればなお良いとしている。
(Phap Luat)
(2008/04/08 03:55更新) |