ベトナムのインフレ対策、識者の見方
金融機関に対するおよそ20兆ドン(約12億5,000万ドル)の債券発行など、インフレ抑制策について専門家は、通貨引き締めは正しい措置だが、これだけでは十分でなく他の複数の対策が必要だとしている。
■元中央経済管理研究院長Le Dang Doanh氏
国家銀行のインフレ抑制策は世界の慣例に見合うものですが、今回の投薬は量が多すぎるようです。影響は証券と不動産市場で明確に現れています。
一つの矢は一つの的にしかあたりません。国営セクターはODAや国家予算などを受けられますが、通貨供給量を減らすことで最も影響を受けるのは民間経済です。融資の締め付けはベトナムの成長を鈍化させるでしょう。
低いインフレ率は貧困層にとってチャンスとなり、インフレ抑制策は維持する必要があります。高い成長は資本を増やすことのみでなく、労働効率の向上、投資効果の向上など、様々な面で努力しなければなりません。
■元首相諮問委員Nguyen Van Nam氏
通貨供給量を減らせばインフレ抑制につながるため、通貨対策を第一に採ることは正しいことです。しかし国家銀行任せにするのではなく、その他の措置も必要です。公的支出、国営セクターの効果の低い投資などはインフレに少なくない影響があるからです。
通貨供給量を減少させるとともに、通貨を支出する際にいかに高い効果を得るかを考慮してはじめてインフレは長期的に防止・抑制できます。
国家銀行の措置は経済成長、企業の投資に影響し、短期的には一部投資家は不満に感じるかもしれません。しかし長期的にはベトナムの持続的な経済成長を助け、著しく発展する過程でのリスクを減らすことができます。
■財務省財務科学院Vu Dinh Anh氏
今回のインフレ対策は適当なもので、政府の決意が感じられます。水準も経済にショックを与えるほどのものではありません。中国のように預金準備率を13〜14%に引き上げればベトナム市場は耐え切れないでしょう。
銀行に20兆ドンの債券を購入させることは、管理水準、市場の背景に見合うものです。今後、企業の資金へのアクセスは難しくなりますが、これを企業の資本構造の多様化を促す機会と見るべきでしょう。
(Tuoi Tre)
(2008/03/01 12:22更新) |