ベトナム:今年の銀行市場に期待
― HSBCベトナム支店長インタビュー ―
世界貿易機関(WTO)の誓約に基づき、2007年4月1日から100%外国投資による外国銀行の子銀行設立が認められ、国内銀行とほぼ同様の業務が可能となる。これを受け、いち早く設立を申請した香港上海銀行(HSBC)ベトナムのThomas Tobin支店長にお話を伺った。
Q: WTO加盟から1年が経ちましたが、金融市場をどうお考えですか?
A: 飛躍的な発展を遂げており、WTOの誓約実現に向けた政府の改革を高評価しています。政府は政令22号、及び国内における100%外資銀行設立に関する指導通達を公布しました。外国投資家は銀行分野の開放プロセスに特別な関心を払っています。
WTOの誓約が実行されたことから、私たちはTechcombankの持ち株率を15%に増やし、100%外国投資の銀行設立を申請しました。首相の特別許可が下りれば20%まで許可されますので、許可が下りれば所有率を上げる計画です。今後数年間は政府が引き続き改革を続け、金融分野が大きく成長すると期待しています。
Q: 子銀行設立の理由を教えてください。
A: さらに多くの需要を見込んでのことです。これまでに国家銀行と協議を重ねてきましたが、条件をクリアできると自負しており、設立が認められることを期待しています。
Q: 内外の銀行間での協力体制についてどのようにお考えですか?
A: 外国銀行が国内銀行を買収したり、戦略パートナーとしての関係を築けば、外国行の経験や資産管理方法、企業管理、リスク管理などの経験を共有でき、国内行にとって良いことばかりと言えます。
ベトナムは高度経済成長期にあり、今後5年間は金融サービスの需要が大きいと見ています。ただし銀行分野が成熟した時の予測は不可能です。
Q: ベトナム金融投資家協会(VAFI)は、外国投資家の国内銀行の株保有率を現行の30%から35〜37%へ引き上げるよう申請しました。
A: VAFIの請願書について特にコメントはありませんが、ベトナムはWTO加盟後の誓約を実行している段階で、それに従えば銀行分野は徐々に拡大していくでしょう。
Q: 2007年にベトナムは高いインフレを記録しました。原因には物価上昇の他に政府の通貨政策もあります。
A: 国家銀行は2007年、インフレ問題を解決する意向を示し、▽国内行における通貨保有高の増加、▽証券投資への貸付金利の上限を3%に設定、▽各行における外貨売買の規定の拡大などの対策を講じました。
政府は国民に対し、インフレ対策、許容範囲内のインフレ率を明示することが必要です。政府は、インフレ率を経済成長率の範囲内に抑えることを唱えていますが、今後はいかにして一定の経済成長率を維持するか、またバブルではない経済成長が課題です。
Q: 2008年は銀行分野が急成長すると予測されますが?
A: 銀行はあらゆる分野に関連し経済発展の一翼を担っています。ベトナムは高い経済成長を続けており、今後も銀行分野は成長を続けると見ています。但し、この分野は長期的な視野、さらにどのような利用者にどのようなサービスを提供するのか設立時に見極めることが必要です。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
(2008/02/12 03:49更新) |