ベトナム:「はめられた」、超高級公用車について元委員長が釈明
ハノイ市の元人民委員長Hoang Van Nghien氏が40億3,700万ドン(約30万ドル)の自動車Lexus LS430を使用していることに世論が関心を向けてはや数年。市党委員会は昨年12月25日、同氏の定年退職を期に会合を持った。
この機会にNghien氏は、長年心に秘めていた自らの後継者への憤まんやるかたない思いをぶちまけた。A4用紙7ページにわたる演説内容のほとんどは、世論から「水牛3,000頭分」と叩かれたLexus購入についての説明で、この件は全て当時の副人民委員長でNghien氏の後に人民委員長を務め、現在は保健大臣のNguyen Quoc Trieu氏が行ったものだと説明した。
「Trieu氏と同じ車に乗ったとき、彼は首相に接待用車両の購入を申請したと話していました。その後、私の海外出張時、私のドライバーに私の車をTrieu氏のドライバーに渡すよう指示し、勝手にナンバーを付け替え別の車を私に使わせるようにしました。そのときはあまりに急で、私の車につけていたテレビを取り外すこともできませんでした。このことは当時の副人民委員長で現財務大臣Vu Van Ninh氏もよく知っています」。
会合の後、自宅に集まった記者たちに彼は、Trieu氏から送信された「車について誤解があります。私はあなたをおとしいれようとしたのではありません、南無阿弥陀仏」という携帯電話のメッセージを見せた。
Nghien氏は、長年に渡り人民委員会で働き、間もなく退職というときに新しい車を購入しようとするはずはなく、Trieu氏が強引におしつけたとし、これが明らかになった時点で処理すべきだったが、そうしなかったのは自分の判断の誤りだったと述べた。
Trieu氏が後の人民委員長として車を使おうとしてやったことだというのは明らかで、彼の小さなたくらみが生んだ結果は取り返しのつかないほど重大なものになったと話す。
だが世論は、Nghien氏が人民委員長という立場にふさわしい自動車を知っていること、世論が騒ぎ立ててもなお件の高級車で通勤していたこと、誤った決定を下した部下の判断を適切に処理しなかったことなどから、自動車の購入や使用について彼が本当に無関係なのか疑問を持っている。
(Nguoi Lao Dong)
(2008/01/26 03:14更新) |