ベトナム:生活の質向上――数字のまやかしで置き去りに
消費者物価指数(CPI)の9.45%から7.92%への修正は、2007年の経済成長を美化するためだとの声があがっている。だが数字に大きな関心を示すのは政策立案者や専門家など一部に限られ、国民にとっては生活の質の向上が実感できるかが問題だ。
労働者、公務員などの給与所得者や農家は、物価上昇の影響をもろに受けている。今年、公務員幹部の基本給が据え置かれる一方で、物価が軒並み上がったことは、事実上、彼らの給与の目減りを意味する。
例えば今年初め、食用油Tuong Anは1万8,000ドン(約1.1ドル)だったが、年末には30%上昇の2万4,000ドン(約1.5ドル)となった。砂糖はキロあたり1万ドン(約0.6ドル)から20%増の1万2,000ドン(約0.8ドル)に、Vinamilkの牛乳は1パック1万3,500ドン(約0.8ドル)から10%増の1万5,000ドン(約0.9ドル)となっており、その他ガソリン価格の15%上昇が、多くの商品やサービスの値上げにつながった。
今年の平均所得は5.8%上昇というが、実際に上昇したのは一部で、多くの人が同等、もしくは下がっている。「平均」は、使い方によっては危険な表現である。所得配分が均等でないことは明らかで、別の言い方をすれば、ベトナム人の所得、生活の質には大きな幅があるということだ。
財務省を中心とした関係機関の最も大切な任務はインフレの抑制だ。CPIを再計算するだけで生活の質向上という問題は解決できない。
(Tuoi Tre)
(2007/12/10 05:13更新) |