越僑のブレイン誘致、現実は困難
外国にはハイテク分野をはじめ、各分野で豊富な専門知識を持つといわれる越僑30万人(アメリカ・15万人、フランス・4万人、ロシアや東欧・4,000人など)が生活している。
越僑に関する決議36号が出されてから3年、国内で大きなセミナーが開催されるなど、越僑ブレイン誘致の動きが活発化している。だがその一方で、多くの壁が存在するためベトナムでの就労者数は非常に少ない。
その壁とは、ベトナム当局の対応だ。決議36号後、越僑に対する▽ベトナム語教育、▽外国や国内の越僑の生活状況調査、▽好条件の制度・住宅確保によるブレイン誘致補助、▽優秀な人材誘致計画などが発表されたが、その後も進歩が見られず、実施のための予算枠すら未定のままだ。
越僑を他国で活躍させておくばかりでは、ベトナムにとって宝の持ち腐れともいえる。以前は政治的観点の不一致が問題だったが、彼らの観点は変わりつつあり、故郷と民族を最重視する彼らの中には、「生涯の最後に故郷で何かためになることを」という人も多い。
だが▽入国、▽住宅購入、▽国籍取得、▽事業やボランティアに必要な物の輸入などの手続は容易でない。住宅確保などの補助以上に彼らが必要としているのは、具体的な優遇政策だ。
国の一組織である在外ベトナム人委員会はこれまで▽越僑科学技術クラブ設立、▽越僑銀行開設、▽越僑が多い地域に輸出するためのベトナム製高品質製品の保税倉庫建設、▽越僑ブレイン向けの住宅建設、▽外国でのベトナム文化センター設立などを提案している。だが実際に設立されたのは越僑科学技術クラブのみで、その活動も本格的なものではない。
あるフランス越僑は、「60歳になり、故郷で何かしたいと考えるようになりました。小さな事ですが、私の人生にとても有意義なものになるはずです」と語る。彼はベトナムの関連当局に書面で技術プロジェクトの提案をしたが、返答は得られなかった。このまま帰国すれば、現在進めようとしているプロジェクトも中途半端に終わるだけである。
(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
(2007/08/18 02:18更新) |