ベトナム:不動産、管理・需給バランスが高騰要因
― 都市・インフラ開発研究所長インタビュー ―
土地使用権価格はこのところ不安定に動いており、不動産市場の取引停滞を懸念する声もある。不動産市場の安定化策について、都市・インフラ開発研究所のPham Sy Liem所長にお話を伺った。
Q: 国民平均所得は国際水準より低いにもかかわらず、不動産価格は世界一の水準です。
A: これは不動産管理に問題があります。投資のポテンシャルが高い土地では使用権の取得が困難を極め、不満の声が聞かれる一方、投資の潜在性が無くとも広大な面積の使用権が発給されるケースもあります。都市開発が小区画ごとに進められているのも問題です。
低・中所得層にとって不動産購入は極めて難しい状況です。新築マンションが建設されても、管理会社は縁故で売却、第三者に売却される時点で1億ドン(約6,250ドル)以上、価格が上昇しています。
実際には土地が不足しているわけではなく、都市化もさほど進んでいないのですが、土地管理が適切でないため需給バランスが悪くなっています。不動産価格は地域により異なりますが、ハノイで最も高い地価が市内の地価指標となり別区域にも適用されています。さらに政府や社会に利益をもたらすという名目で土地使用権が競売され、さらなる地価上昇を招いています。
Q: ですが土地使用権の競売は政府にとって重要な歳入源となっています。
A: 政府はインフラや都市開発のために土地を必要とし、土地使用権を高値で売却していますが、立ち退き住民に対し多額の補償金を支払っています。政府所有の土地使用権の売却は少なく、政府買い上げの土地(立ち退き補償金)が多いため赤字となります。今後はこの問題を解決するほか、不動産市場の発展のための健全な金融市場構築も必須です。
(Dau Tu)
(2007/05/15 03:08更新) |