多額のコミッションを受け取るベトナムの会社人事
Dong Nai省Bien Hoa 1工業団地内の外資企業で人事部長を務める友人が言った。「金持ちになりたければ、Bien Hoa市で人事の仕事を紹介してあげるよ」。
彼は、会社からの給料は付録みたいなもので、主に外部で稼ぐという。労働者を直接選ぶのは時間と労力を要するが、職業紹介所を通すか、そこから労働者を派遣してもらえば、手間が省けるだけでなくコミッションも入ると言う。
彼の案内で同市An Binh街区の職業紹介所に行った。ここは数万のワーカーが働くBien Hoa1・2、Long Binh工業団地に近く、数百メートルの範囲に職業紹介所が20軒以上密集している。
職業紹介所Dに入り、ホーチミン市内の台湾系プラスチックメーカーの人事担当で、Bien Hoa工業団地進出のため、日給3万5,000ドン(約2.2ドル)程度で工員300人が必要と説明した。C所長は、労働者を紹介するか、労働者を派遣するかの2形態あり、派遣の場合企業は、毎月職業紹介所に労働者の給料として一定額を支払うだけでよいと言う。
C氏によると企業がワーカーを採用する場合、基本日給3万5,000ドンであれば、社会保険、制服代、年末のボーナスなどを加えワーカー1人に1日4万4,000ドン(約2.8ドル)を支払わねばならない。だがこれが派遣サービスなら1日4万1,000ドン(約2.6ドル)に抑えられる。この差額は、外資企業であれば社会保険やボーナスに多額の出費を迫られるが、職業紹介所を通すことで国内の最低賃金に合わせられるからだそうだ。
ワーカー派遣サービスを利用する企業は多い。労働者は職業紹介所により訓練・管理され、企業は年間を通して安定した労働力を確保できる。一方、労働者を企業に紹介し採用が決定した場合、紹介所は紹介料として1人当たり5万ドン(約3.1ドル)を徴収、人事担当者にコミッションがバックされる。
C氏は派遣の方が「オイシイ」と明かす。1人当たり日給4万2,000ドン(約2.6ドル)での労働者派遣について会社社長を説得できれば、「あなたにはコミッションとして労働者1人当たり1日1,000ドン、日給4万3,000ドン(約2.7ドル)なら1日2,000ドンが入る」と言う。ワーカーが300人いれば、毎月1,400万ドン(約875ドル)が手に入るという訳だ。
D紹介所を後にし、技術者ならCS職業紹介所が良いと聞いたため訪ねると、副社長D氏は実績として日系、台湾系企業の名を挙げ、契約書を見せた。「ここでは人事が月に1,000万ドン(約625ドル)稼ぐのは普通ですよ」。
労働者派遣の合法性を危惧する筆者に対し、D氏はDong Nai省労働傷病兵社会福祉局だけが発給する労働者派遣事業の許可書を見せ、ホーチミン市内の企業も同省までサービスを利用しに来ると言う。契約については職業紹介所が全責任を負い、必要があれば労働傷病兵社会福祉局から職員を呼んで処理するとのことだった。
(Phat Luat)
(2007/02/10 12:30更新) |