ベトナムの週末、競馬場が熱い
週末、ホーチミン市Phu Tho競馬場は老若男女の熱気で膨れ上がる。
馬券の買い方を知らない筆者が、勝ち馬予想に余念ない老人に近づくと、「あんたが何に賭けようが知ったことじゃない。邪魔しないでくれ!」と怒られてしまった。
馬券を買えないと困るので、他人の話し声に耳をそばだて、急いで買いに行った。「1枚いくらですか?」と聞くと、女性職員は「1万ドン!(約0.6ドル)」と答える。「どうやったら当たるんですか?」と言うと、職員は「誰かにやり方を教わりなさいな」とにべもない。
窓口を離れようとすると、彼女は憐れんでくれたのか、「初めて? 詳しく知りたいなら門に行って、情報紙を買うといいわ」と勧めてくれた。慌てて買いに行くと、一部だけ新聞が残っており、「ラッキーね。これが最後よ」と、売り場の女性が言った。
スタンドに戻ると、ある中年の男が、何も知らない私に教授してくれた。「1位がこれ、2位がこの馬、と考えたら、それに従って賭けるんだ。7番が1位、2番が2位、10番が3位と考えるのなら、7−2−10の3連。心配なら7−2の2連か、7番の単勝でもいい。さっき君はあの老人に聞いてたけど、彼はちゃんと答えてないよ。同じように賭けて勝たれたら配当金が減るからね」。
最初のレースが終わった。12頭が1,000mを争うのだが、最後の20mでは先頭から7−2−10−3の順だったのに、ゴールでは3番の馬が2着に入った。「ちくしょう!」と叫ぶ男がいる。隣の人に「あの人は玄人のように見えるけれど、負けたんですね」と言うと、「勝負は時の運」と言われた。
第7レース前に場内を回った。レースに参加する馬を眺めていると、Phuongという男が話しかけてきた。「絶対10番が勝つよ!」と自信たっぷりに言う。「どうしてわかるんです?」と言うと、「バカだなあ。あの脚を見てみろ。硬く引き締まっているし、蹄がとても大きいだろう」と言う。
だがさっきは「勝負は時の運」と言われた――この言葉を信じて勇ましい名前の7番に賭けたところ、私のような素人はやはり「不運」に終わった。勝ったのは10番、やはり玄人の目は違う。
最終レースに向けて「運」を探ることにした。「馬が走るのは週1回、つける番号は毎回違うから馬をよく見たほうがいい」とのアドバイスを聞いてスタンドに戻ると、なるほど、何カ月分もの情報紙を手にして熟考する人たちの姿があった。
最終レースでは8番に賭け、3万2,000ドン(約2ドル)勝った。配当金を受け取るとき、8−3−2の3連単で当て95万6,000ドン(約60ドル)を受け取る女性の姿が見えた。私の配当金が少ないのを見た職員は、「数千万ドン勝つ人もいるのよ」と言った。
競馬は週末のストレス発散にと最近では若者にも人気だ。職員のサービスも行き届いており、欧米や中国、韓国人の姿も見えるようになっている。
(Thanh Nien)
(2007/02/08 04:14更新) |