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コラム

ベトナム人管理職、週給3ドルから月給6千ドルまでの軌跡


 ペプシコ・ベトナム社に勤務するLe Trung Thanh氏は34歳で副社長に抜擢された。彼の成功までの道のりは、街中の各家庭一軒一軒を訪ねて回る地道なアンケート調査から始まった。


■市場調査の重要性を知る

1992年、タイの調査会社がホーチミン市経済大学と協力し、ベトナムでは初となる市場調査を行った。ホーチミン市、ハノイ市、Da Nang市が対象で、当時大学生だったThanhさんも調査員として参加した。
Thanhさんはアンケート用紙を持ってホーチミン市内の各家庭を訪問したが、調査対象外の人々ばかりで何の収穫もない日もあった。アンケート用紙1枚に対し5,000ドン(約0.3ドル)が支払われるが、彼は持ち前の粘り強さで担当地区をくまなく歩き回り、週に5万ドン(約3.3ドル)を手にするようになった。
「アンケートの項目とデータ収集方法が学校で教わったものと全く違っていました。私が行っていたのは簡単な調査に思えましたが、入手した情報がプロジェクト成功のために不可欠な要素であることを後で知りました」とThanhさんは振り返る。彼は除々にグループをまとめるリーダーシップを発揮し、最も経験が長かったことから大学生活最後の年にはグループ長に昇進、学生達の指導を任されハノイ市やDa Nang市に派遣された。
 ペプシコ・ベトナム社の副社長になった今でも、仕事を始めた頃に学んだことは覚えているという。Thanhさんは「F社が大きな予算を使い、ベトナムの牛乳市場を調査したことがあります。私も調査に参加したのですが、国際的な大企業がどうしてこのような浪費にも等しい調査をする必要があるのか不思議でなりませんでした。しかし、私達が集めたデータには重要なヒントが隠されていたのです。アンケート結果を集計すると、多くの人々が牛乳といえば“Ong Th”という以前F社が所有していたブランドを連想することが分かり、F社はこのブランドを取り戻す行動を開始しました。結果的に取り戻せませんでしたが、市場調査の持つ意味を感じました」と語る。
 この仕事にのめり込んでいた彼は優秀な成績で大学を卒業したにも関らず、他の学生のように外資企業へは就職せず経済大学の市場調査研究所で働く決心をした。しかし60万ドン(約40ドル)という月給は、彼が多数の市場調査に注ぎ込む労力と比較しあまりにも低かった。転職を決意したのはCaltex、Unilever、Johnson and Johnson、P&Gなどの有名企業がベトナム進出を始めたころだ。彼は「高給を望んでいたわけではなく、自分に必要なことを外資企業で学びたいという一心で応募したのです」と語る。


■外資企業の厳しい環境の中での経験

しかし、Thanhさんの豊富な経験も外資企業では全く評価されなかった。多くの会社に履歴書を提出したが、彼を受け入れてくれるところはなく、最後にようやくCaltex社のセールスマンとして採用された。彼はこの時のことを「人生で最も困難で慌しい時期でした。セールスは以前のような白いシャツにネクタイ姿で行う市場調査とは全く違いました。油まみれのバイク修理工達との取引が中心だったのですが、考えて見ればこれも将来のために大事な過程でした。学校で学んだことを1とすれば、人生はその10倍のことを教えてくれました」と振り返る。
この会社には英語を流暢に話せなくてはならないという規定があったため、英語学校へ通い、その後も次々と会社から提示される目標を乗り越えるため邁進した。しかし友人に勧められて行ったUnilever Vietnam社の面接が一つの転機となった。面接で希望給与を尋ねられたThanhさんはCaltex社の倍の月給400ドルを提示した。断られるだろうと予想していたのだが同社があっさりこれに同意し、Thanhさんも引くに引けなくなり、転職を決めた。
 Unilever社に入社し、最初に任された仕事は石鹸『Lifebuoy』と『Lux』のブランド確立だった。マーケティング部長の指示を受けてThanhさんは1人でこの業務を遂行した。この部長はスイス人女性で、当時から現在までとても尊敬している人だという。Thanhさんは、「彼女はベトナムの優秀な人材をサポートすることが自分の義務であると常々話していました。私が力の限りを尽くした仕事も、彼女の考えと違えば納得してもらえませんでした。優秀な人から学ぶ時は常に熱心な姿勢でなければなりません。彼女からは『熟考して、解決法を見つけてから話しに来なさい!』とよく怒鳴られたものです」。
 このような環境でThanhさんは仕事に打ち込み、南はメコンデルタ、北はCao Bang省まで、商品が人々にどのように受け入れられているかを調査・研究した。彼が担当となって以来Lifebuoyは3年連続で売上を伸ばし、1999年には国際Unilever賞を受賞し、Thanhさんはオーストラリアで経営管理を学ぶ奨学金を得た。


■失敗から学び、成功を勝ち取る

オーストラリアで勉強を終え、帰国後すぐに新しい困難にぶつかった。タイでは販売が成功したSunsilkのシャンプーがホーチミン市で受け入れられなかったのである。基本的なリサーチをしておらず、“タイで成功したのだからベトナムでのシェア拡大も当然”と思い込んだことが敗因だった。
発売後3週間で300万ドルの損失という厳しい結果となったが、この失敗についてプロジェクトの各担当者は「私のせいではない」と責任転嫁する者と、「反省し責任を取ってもう1度やり直す」という二者に別れた。Thanhさんは後者と再び仕事をすることを決心し、社長室を訪れ、「この仕事をやり直すために6カ月ください。成功しなければ辞職します」と直訴した。客観的な調査やパッケージの変更などにより6カ月後に売上は倍に増え、商品は徐々に市場に浸透していった。
 失敗を成功に変えるThanhさんの能力は多くの外国企業の目に止まった。そして現在、ペプシコ・ベトナム社の副社長兼マーケティング部門責任者を務め、6,000ドルの月給を得るに至った。彼を招き入れたPham Phu Ngoc Trai社長はThanh氏を「斬新なアイデアを持ち、仕事一途の人だ」と評価する。
彼にはまだ達成していない夢がある。それは自ら投資しして設立したIAMマーケティング専門学校をベトナム随一の市場調査のプロ養成学校にすることである。

(Tuoi Tre)


(2005/08/29 09:35更新)

※上記の情報は【ベトナム最新情報】より引用しています。

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