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コラム

メコンデルタの男達が熱中するベトナム闘鶏


 Can ThoのDuong Tu闘鶏場がベトナム公安に摘発されて以来、メコンデルタ各地の闘鶏家がSoc Trang省Vinh Chau県Lai Hoa町の闘鶏場に集まっているという。

 Lai Hoa A地区の路地には11時が近づいた頃からVinh Long省、Can Tho省、Bac Lieu省、Ca Mau省、Soc Trang省などメコンデルタ各地のナンバーのバイクが続々と集まり始めた。手ぶらの者もいれば、闘鶏の“戦士”を大事に抱えている者もいる。案内役の男は「今日はわりと少ないな、この前はホーチミン市やCan Thoの金持ちが車で来てて、そりゃ凄かったぞ」とそっと耳打ちしてくれた。この闘鶏場は3年ほど前に開かれ、独自のルールがあるという。それは▽開催は木曜と土曜の週に2回、▽“兄弟”を売るよそ者を連れてこない、▽公安に摘発された時は、場主が闘鶏場にあった各人の全財産の責任を持つ、▽白黒はっきりつけ、負けたら必ず金を払う、といったもので、それを破れば黒社会の制裁が待っている。

 この地域の住民は年に2度のコメ収穫とトウモロコシや豆などの栽培で生計を立てており、生活が安定しているわけではないため、最近では田畑を捨て、闘鶏場の賭け金の記帳係や進行役となる者、また飲み物などを販売する者もいるという。

 案内の男は「俺が先に入る。いいか、俺とお前は赤の他人だ。誰かが何か聞いてきたら“エビを買いに来た途中で寄った”とでも適当に答えるんだ」と注意を促した。私はバイクを預け、歩いて鶏の声と男達の歓声が広がる場所へと進んだ。闘鶏場は“ネズミ小僧”と呼ばれる男の家の庭にあり、男達が肩を寄せ合い闘う鶏に真剣な眼差しを寄せていた。

 誰も気付いていないことを確認し、携帯電話を取り出しカメラモードに切り替えた。とその時、背後から男に肩を掴まれ「何やってんだ? 写真か?」と凄みのある声が響いた。私は慌てて携帯電話を通常モードに切り替え、平静を装い「違うよ、携帯の電波が入らないんだ」と答えると、幸運にも丁度闘鶏がクライマックスに差し掛かり、場が騒ぎ始めたため、男は私に一瞥しただけで離れていった。去っていく男の背中には、何かゴツゴツとした物があり、後で知ったことだが男は闘鶏場の用心棒で、背中にあったのは長刀だった。

 負けた鶏の持ち主は、場を離れながら「カウンターさえ入んなきゃ、あんなヤツに負けなかったのに、あぁ損した!」と言い、鶏を子分に渡した。話によるとその男はBac Lieu省の闘鶏狂いで、家は裕福で、妻は町で有数の貴金属店を営んでいるという。男は毎週ここで闘鶏に興じており、毎回の賭け金は2,000万ドン(約1,333ドル)を下らないという。

 闘鶏が済むや、進行役が賭け金を集めショバ代をネズミ小僧に渡した。1回の賭け金は1億ドン(約6,666ドル)にもなるが、ネズミ小僧は400万ドン(約266ドル)をポケットに入れていた。1回ごとにショバ代が支払われるため、闘鶏の回数が多いほどネズミ小僧には金が転がり込むのである。

 「いないか、いないか」という進行役の声に続いて、Teoという青年が場に進み「俺のChuoi Luaは2.4kgだ、さぁ出た」と叫んだ。すると灰色の鶏を抱いたTiという男が進み出て「こいつは2.4kgちょいだ。丁度合うだろう。こいつに30本(1本は100万ドン・約66.6ドル)!張った!」と述べるや、「灰色に50本」、「俺は100本だ!」という声が続々と上がった。男達が賭け金を叫ぶ声に、記帳係が男達の名前や服の色、金額を書き留めていく。賭けに加わる男は大勢だが、間違うことは決してない。

 場が静まり返り、男が鶏をけしかける声が響く。2羽の鶏が互いにけん制し合ったところで、灰色の鶏が蹴りを繰り出した。それを避けようと闇雲に繰り出したChuoi Luaの飛び蹴りが、灰色の鶏の胸元にヒットした。鉄爪が胸に深々と刺さり、灰色の鶏は血を流してそのまま地面に倒れこんだ。場はざわめき、Chuoi Luaの鮮やかな反撃に驚嘆する歓声が上がった。

 次に出てきたThangという男は帽子を取りながら「俺のバイクの鍵だ、ここに預ける。数分後には俺の手元に戻ってるがね」と言うと、周りからは「登録書も出せよ!」と野次が飛ぶ。ここでは金だけでなくバイクまで擦ってしまうことがあるのだ。しかし、男達の滾る血はそんなことは一向におかまいなしだ。

 このLai Hoa闘鶏場がネズミ小僧の庭で始まった当時、闘鶏に加わるのは地元やBac Lieu、Ca Mauなど近隣省の男達だけで、日曜日に小口の賭けが行われるだけだった。しかしある日、ヤクザ風のPhongというホーチミン市に住む男が現れた。Phongはネズミ小僧と話し合い、確実に売上を上げるために闘鶏場の規模を広げることを提案し、前科のあるBac Lieu町のThach Quan兄弟と結託した。

 それから間もなく、闘鶏場はPhongの仕切りで活気づき、闘鶏も週に2度行われるようになった。規則を作ったのもPhongで、彼は男達に恐怖感を植え付けるため、規則を破った男の指をナイフで切り落としたこともある。

 しかしPhongの荒いやり方に、次第に闘鶏家達には不満が溜まっていった。男達は次第にPhongの追放を考え始め、密かにThach Quan兄弟と結託した。2カ月ほど前、PhongとThach Quan兄弟が場で直接賭け、闘いが盛り上がったところでThach Quan兄弟が合図を出した。その合図で男達が一斉にPhongに襲いかかり、Phongは多勢に手も足も出ず、金を抱えてバイクで逃げ去った。以来この闘鶏場はThach Quan兄弟の庇護の下でネズミ小僧が管理するようになった。

 夕方5時近く、Lai Hoa闘鶏場は今日の仕事を終えた。敗者は寂しい顔で死んだ鶏を抱え、勝者は嬉々として仲間と酒の話をしている。一日を思い返し、賭け金を合わせると数千億ドンにもなることに愕然とした。しかし、どんなに考えても分からないことが一つあった。闘鶏場は町の中心に位置し、町の人民委員会からも200~300mと離れていない。なのになぜ摘発されず、いつまでも活動を続けられるのだろうか。

(Phap Luat)

(2005/06/06 10:09更新)

※上記の情報は【ベトナム最新情報】より引用しています。

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