| 週4回(月・水・金・土)電子メールで最新ベトナムニュースを送付、日系進出企業の定番情報収集メディアとなっています。 |
 |
定期購読(TheWatch) |
| ベトナム関係の書籍情報をさらにジャンル別などで細分化し、分かりやすくベトナム関連書籍を紹介しているインターネット本屋さんです。 |
 |
HOTNAM!ベトナム書店 |
|
コラム |
急増するベトナムの悪徳不動産業者
ホーチミン市で活動する不動産仲介業者は、莫大な利益を生み出しているにも関わらず、ベトナム政府機関の管理統制を全く受けていない。不動産仲介業の開業には大きな資金を必要としないため、軽妙な話術を武器にした悪質な業者も多い。
■広いネットワークと迅速なサービスが売り
“土地貸します”、“不動産売買−お手伝いします”、“土地を売りたい方はこちらへ”などの看板はホーチミン市内、郊外を問わず至る所で目にする。ボールペンと住所を書き記したノートがあれば正式な事務所や会社を構える必要はなく、ただ広範囲に渡る人脈さえあればいい。もし顧客の要望に見合う物件が手持ちに無い場合、他の同業者に紹介する。それでも商談が成立すれば、かなりのマージンが入るという。
彼らの日々の仕事は、不動産売買に関する話題に細心の注意を払うことだ。もし家屋や土地を貸したい、あるいは売りたいという人がいれば、すぐさま値段や条件、場所、面積、手続き書類などについて話し合い、物件を確認したらすぐに宣伝を始める。
ベトナムの不動産業者の強みは情報量とネットワークの広さで、もちろん不動産取引に関する諸手続きにも精通している。2区Tran Nao通りで不動産業を営むTran Vinhさんは、「この仕事は、各種手続きを熟知する事に加え、仲介する土地の管轄の区や街区の役場、公安関係者とも密接な関係を築かねばなりません。政府決議181/CP号の公布以前、私たちは将来どこに工業団地が建設され、どの村や土地がプロジェクト建設用地の対象になっているかといった情報を彼らから入手し、土地の引渡し、土地使用権証明書の名義書き換えなどを進めていました」と話す。
■巨額の利益
Tan Binh区に住むNguyen Van Loiさんは、以前はとても貧しい生活を送っていたが、友人からのアドバイスを受けこの仕事を始め、今では当時夢に見ることさえなかった瀟洒な広い一軒家に住んでいる。
彼の仕事は、日々あらゆる不動産取引に関する情報を収集することだ。2〜3%のマージン以外に、Loiさんは独自の手法で利益を手にする。売却物件の欠陥を目ざとく見つけ、友人から教えてもらった少しばかりの風水の知識を折り込んで、家主が価格を下げるように仕向けるのだ。もちろん彼は家主と交渉した価格で販売するが、それよりも高く売れた場合、その差額はそっくりそのまま彼の手中に入る。一方客たちは、Loiさんから家の良い点ばかり聞かされているため、理に叶った値段だと納得するのだ。2〜3%のマージン以外にも、家主から“お礼”にと金を3〜4テール贈られることもよくあるという。
9区で不動産業を営むPhan Hieu Tungさんは、「仕事を始めてかれこれ5年になりますが始めた頃は大変でした。最初は土地賃貸の仲介だけでしたが、同業者からいろいろと教えてもらいネットワークも広がり、今では賃貸から売買まで何でも扱います」と話す。彼のノートは、住所・連絡先・値段など最近5年間で集めた情報でびっしりと埋まっている。彼は、「取引が終わった時には、仲介料と家主と客両方からの“謝礼”などで、かなりの額が得られます」と話す。不動産屋が仲介した場合、売る側と買う側、あるいは貸す側と借りる側の双方から仲介料を徴収する。この金額は賃貸料の1カ月分程度だが、予め交渉した割合のマージンを受け取ることもある。
こうした商売が盛んなのは、ベトナム国内の不動産取引需要が増加傾向にあることと、不動産取引に関する諸手続きがあまりに複雑で、その煩わしさを避けたい人々が彼らに依頼するからである。
以前、不動産業者は賃貸物件の仲介が主だったが、現在は売買が増加しているという。賃貸よりも売買の仲介の方が収入が高く、Binh Thanh区の不動産業者Hungさんは、月に1件でも成功すれば、それだけで十分贅沢な暮らしができるのだと話す。収入は客しだいだが、どれだけ客の情に訴え仲介料や謝礼の金額をつり上げるかという、彼らの“賢さ”と“話術”もポイントとなる。
■不動産業の管理規制充実を
外国人や他省からの移住者の増加に伴い、ホーチミン市内の不動産賃貸需要は高まる一方だ。それに伴い“悪徳不動産業”に携わる人間も急増している。しかし、手続きが複雑で税金も課せられることから、彼らがベトナムの法律規定に従って事業登録をすることは極めて稀だ。管理規制する機関がないため、国も収税機会を失っている。また彼らが不当に土地や家屋の値段をつり上げる行為が、不動産市場を歪ませているという一面もある。不動産法は制定されておらず、健全な不動産市場も形成されていないため、市場の動向は全て民間の不動産業者に委ねられているのである。
同業者間の競争も激しく、2005年には不動産業者間で殴打事件が発生し、社会に不安を与えている。これらの不動産仲介業に対する何らかの規制が必要だろう。
(Cong An)
(2005/05/26 04:10更新) |
|