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ハイテク関連日系企業のベトナム投資が増加

 現在、ハイテクやソフトウェア関連の日系企業によるベトナム投資が増加している。

■ベトナム投資の思惑
 ハノイのThang Long工業団地でインクジェットプリンターを生産しているCanon社は、新たにレーザープリンター生産工場建設プロジェクトを発表した。投資額は約5,000万ドルで、国際市場でのシェア拡大に向けて低価格のレーザープリンターを量産する。来年4月に着工し、2006年初頭に操業開始予定で、年間生産台数は約840万台を見込んでいる。これは現時点での同社のレーザープリンター生産総数の約80%に相当する。
 増資はCanon社に限ったことではない。日本貿易振興機構(JETRO)ホーチミン事務所のNakano Takashi所長は、日系企業によるハイテクおよびソフトウェア開発分野への投資計画が最近特に増えていると指摘する。同氏によると、ベトナムに投資する日系企業は、忍耐強く勤勉なベトナム人労働者を低賃金で雇用したいと考えている。また、すでに中国に投資している企業は、リスクヘッジのため他国にも投資を分散させることを検討している。
 電子製品や電化製品を生産・販売するSanyoグループでも同様の動きがある。同社は1,300万ドルを投資し、デジタルカメラと関連部品の生産工場をDong Nai省に建設すると発表した。Sanyo DI Solutions Vietnam社のWada Shigeru社長も、低賃金での労働者確保だけでなく、生産拠点がインドネシアや中国に集中することを避け、製品の安定供給を図るために投資を分散させたと語る。
 Hoya社はノートパソコンやApple社のiPodに使用されるハードディスクドライブ(HDD)用のガラス磁気ディスク基板を生産するため、ハノイのThang Long工業団地に工場を建設する予定だ。初期投資額は4,500万ドルに上る。
 上記のようにハイテク分野に投資する日系企業のほとんどが、国際市場への輸出を視野に入れている。2005年末の世界貿易機関(WTO)加盟を控え、今後ベトナムで生産された製品の輸出は現在よりも有利になるからだ。
 外国投資の誘致に熱心なベトナムの各省も日系企業の投資傾向の変化に対し敏感に反応している。日系企業の投資が最も多いホーチミン市の計画投資局によると、年初から10カ月間で同市の工業団地・輸出加工区における日系企業の投資誘致件数は15件で、投資総額は2,400万ドルを超えた。このうち8件がソフトウェア開発となっている。
 ホーチミン市工業団地・輸出加工区管理委員会(HEPZA)は、▽機械部品、▽電子機器、▽自動車のエアバッグ、▽電子基板を生産する日系企業の4プロジェクトに対し投資を許可した。投資総額は1,800万ドルで、これらはホーチミン市が投資を促進している分野で、特にRenesas Technology社が1,300万ドルを投資する電子基板設計プロジェクトは画期的な投資案件といえる。

■在来の日系企業にも変化
 新規投資企業だけでなく、ベトナムで長く事業展開している企業も生産体制を転換させている。HEPZAによると、Tan Thuan輸出加工区あるいはLinh Trung輸出加工区に工場を持つ企業のほとんどが、本国からの委託加工生産から、今後は近代的な生産ラインや最新技術を導入して現地主導の生産に移行する傾向にあるという。
 Nidec Tosok社は、Tan Thuan輸出加工区で科学技術省から外資企業としては初めてハイテク企業認定証を発行された。現在同輸出加工区にはハイテク製品を生産する企業が20社以上ある。またLinh Trung輸出加工区でも約10社がハイテク製品の生産へ移行している。こうした企業のほとんどが電子製品、自動車や精密機械の部品生産を専門とする日系企業で、ベトナムで自動車やバイク、電子製品やパソコンの部品を生産し、本国もしくは海外向けに輸出している。
 HEPZAは現在、数社からハイテク企業認定証発行のための監査申請を受けている。同省からハイテク企業認定証が発行されると一定期間の事業所得税免除というメリットがある。Nidec Tosok社はこのハイテク企業認定証を取得したことで、事業活動で利益が発生した時点から8年間の事業所得税免除が保証される。

(Thoi Bao Kinh Te Sai Gon)

(2004/12/27 11:09更新)

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