売られた「貯金柱」を無事回収
Quang Nam省Dong Giang県Ta Lu村在住のLさんは、貯金箱代わりに柱の中に家を建て替えるための資金を貯めていた。それを知らない家族が「貯金柱」を売ってしまったが、村の公安の協力で無事取り返すことが出来た。
Lさんは、体調不良のため早期退職していた。自宅の藁葺屋根が崩れかけていたため、大きな煉瓦造りの一軒家に建て替えようと、家で出来る仕事をしながらこつこつ貯めた数千ドンを毎日、貯金箱代わりの大黒柱に入れていった。それから3年後の今年1月、貯金柱には500万ドン(約330ドル)前後の金が貯まったが、強風にあおられ家は倒壊してしまった。
Lさんは妻と話し合い、「柱貯金」に借金を合わせて家を建て直す事に決めた。夫妻は借金を頼むため友人宅に向かった。しかし出発前に留守番の子供たちに「貯金柱」を保管するよう伝えることを忘れていた。家の中に残された鉄柱を見た末の息子は、くず鉄回収業者がやって来た時に、わずか1万ドンで売ってしまった。
帰宅後、「貯金柱」が売られたと知ったLさんは、心臓が止まる程のショックを受けた。しかし、気を取りなおし、鉄柱を買った人物の容貌や体格を息子から聞き出すや否や、すぐさま必死で探し回り、自宅から5kmほど離れたZa Hung村の廃品・屑鉄回収業者、Dさんだということを突き止めた。LさんはDさんに、3年以上に渡って鉄柱の中に貯金してきたことを話し、金を返してくれるように頼んだが、Dさんは「鉄柱の中に金などなかった」の一点張りだった。そこでLさんは、Za Hung村公安に陳情書を送付し交渉を依頼した。
公安はDさんに事の真偽を確認した。法的には、Dさんが鉄柱を買い取ったことに過失はない。しかし、この鉄柱は体調を崩して早期退職したLさんが3年間に渡り苦労して貯えてきた「貯金柱」である。公安はDさんに廃品として回収しても、その中に金品があった時は返すのが人情だと諭した。Dさんは、460万ドン(約306ドル)分の2,000ドン札と1,000ドン札を公安に託し、Lさんに渡すよう頼んだ。
金を受取ったLさんは、感激のあまり涙を流し、公安とDさんに心から礼を述べた。Dong Giang県行政執行委員会のPham Xuan Tien委員長は、「Za Hung村公安の人道的な事件の解決とDさんの判断を嬉しく思います。住民の生活は決して裕福とは言えませんが、常に情に溢れた村であることを誇りに思います」と話した。
(Phap Luat)
(2004/08/30 01:18更新) |